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中国四川省旅行記-#2

紅葉の世界遺産九寨溝

主な訪問地:磨西鎮~康定木格錯風景区~康定~九寨溝

成都から標高3500mの九寨溝の空港まで飛行機で約1時間。神秘の青い水があちこちから湧き出し、周囲の燃えるような紅葉とあいまって、ためいきが出るほどの美しさ。チベット民族が暮らすこの地では今でも集落があり、昔ながらのプジャをしている姿も見ることができた。立派な遊歩道やトイレも完備されおり散歩気分で散策できる。

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中国四川省旅行4日目 磨西鎮~康定木格錯風景区~康定

康定

朝9時前。ホテル出発。
今日は大雪山山脈に位置する康定木格錯風景区の観光です。

磨西鎮の町から山深い細い道を2時間半ほど走ると、突然「こんな山奥になんで?」とびっくりするような大きな町が現れました。
本日泊まる康定です。

まずは今夜宿泊するホテルで昼食をとり、不要な荷物を部屋に預けます。

康定
康定
康定
康定康定
康定

中国の洗礼

13時、ホテルを出発しようと外に出ると、私たちの乗るバスの回りに他の車が駐車され、道路にでることができない状態でした。どうやら同じホテルのレストランで宴会があり、それに来たお客さんの車のようです。

添乗員さん、ガイドさん、運転手さんがホテルの従業員に色々と交渉していますが、なかなかうまくいきません。聞くところによると、その集まったお客さんたちというは、中国の警察や軍隊の偉い人たちのようで、下手に苦情を言えないとのこと。モンゴル出身で中国ツアー専門の添乗員さんも、もちろん中国の事情は熟知していて、

「このあたりは、チベット圏なので警察もピリピリしているからここでつっかかって怒らせて、スパイ容疑だのなんだのと言いがかりをつけられて連行されたらツアーどころではなくなってしまうので、おとなしく待っていましょう。」

と半ば諦めムード。

でたでた

私はチベットに行ったときのことを思い出しました。
共産圏の警察や軍は絶対的な存在で、逆らおうものなら何をされるかわかりません。

郷に入れば郷に従え

仕方なく、彼らが乗り付けてきた新品のランドクルーザーの車列を眺めてました。
45分後、やっと宴会を終えた彼らがやってきて出発することができました。

康定康定

康定木格錯風景区

40分ほどで木格錯の入り口に到着。ここでまたグリーンカーに乗り換えて、まずは一番奥の木格錯湖を目指します。
この道のりもいろは坂状態で、結構気持ち悪い。でも、次々と絶景が現れるので、いつしかそちらに夢中になっていました。

康定木格錯風景区
康定木格錯風景区

15時、標高3700mの木格錯湖へ到着。目の前には空の雲を湖面に映した湖が広がっています。
ここでしばらく自由時間を与えられたので、さっそく湖岸の散策開始。時間も限られているのでちょっと早足で歩きましたが、やはり息がきれます。

まわりの山々は赤や黄色に紅葉し、青い空にとても映えていました。山と山の頂にはタルチョがわたされ、岩肌には仏陀が描かれています。ここはすっかりチベットだなと改めて思いました。

40分ほどの散策を終え、こんどは下っていきます。

康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区康定木格錯風景区
康定木格錯風景区

絶景ポイントで撮影しながら、七色湖で下車。
その名のとおり、光の加減で色々な色に見えるという湖ですが、残念ながら私たちが到着したときは、山の陰になってしまっていたのでその様子は見れませんでした。
しかし、その後ろに聳え立つ蓮花山は頂上まではっきりと姿を現しています。

かっこいい

思わずつぶやいてしまうほど、迫力の雄姿でした。
もう少し早い時間から来たかったという思いは正直ありますが、それでも天気に恵まれ絶景も見れたのでよしとしましょう。

康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区
康定木格錯風景区

チベット系レストラン

ホテルには18時前に着き、ホテルの近くのチベット系のレストランで夕食です。四川というだけあって、辛いは辛いですが私には許容範囲でした。

康定
康定
康定
康定
康定
康定

その帰り、おみやげ物屋さんでお香を発見。
3人で、まとめて買って値切ろうとしましたが、ガンとして安くしてくれませんでした。
ここまで負けてくれないのは初めてかも。手ごわい。

中国四川省旅行5日目 康定~成都

天空の空港

早朝5時半ホテル出発。
なんでこんなに早いのかというと、康定の空港まで行く道路が工事中で、朝の6時半までに通らないと封鎖されてしまうためです。

まだ真っ暗な中、ガタガタの山道を進んでいきます。
だいぶ走って明るくなってきた頃、4298mの峠に到着。峠には仏塔が建っていて、タルチョがはためいていました。

4298mの峠4298mの峠

そこから10分ほどで康定空港に着きましたが、まだ早い時間なのでバスの中でしばらく待機してから移動。ここの標高も4000m以上あるので、なんだか身体がフワフワした感じです。

空港はまだ完成して1年ほどしかたっておらず、飛行機は一日一便のみ。でも新しいので小さいながらもとても綺麗でした。

康定空港康定空港

チェックインの時間までまだまだ時間があるので、空港内を散歩していると、ここで働いている警察の一覧表というのがあって、なにげにそこを見ると、私と同じ苗字の人(読み方は違うけど)がいました。そしてその人が警察の待機所からひょっこり登場。すっかり意気投合し、一緒に写真まで撮ってしまいました。
日本に帰ってから写真を送る約束をして成都に向けて飛び立ちました。

都会の料理

成都には約1時間で到着。時刻は11時半です。
成都にしては珍しくいい天気で(晴れると犬がなくと言われるほど晴天率が低い)、気温も高く私にとってはかなり居心地の悪い状況でした。

まずはお昼ご飯を食べにレストランへ向かいます。
このレストランは飲茶のお店で、水餃子や本場の坦々麺など、出てきた料理も今までとちょっと違って美味しかったです。

成都成都
成都

錦里

ランチのあとは錦里で観光。
ここは、古い町並みを再現したテーマパークみたいなところで、伝統的なお土産を売っているお店や食べ物屋さんが軒を連ねています。
あまりこれといってそそられるものはなく、中の喫茶店でずっとお茶を飲んでた人もいました。

成都
成都成都
成都
成都
成都成都
成都
成都
成都
成都成都

金沙博物館

少々ぐったりしながら次は金沙博物館に向かいます。
ここもまだ新しくできたばかりで、広大な敷地にきれいに整備された公園と、近代的な建物が建っています。
展示物は、金器、銅器、玉石漆器など5000点以上にものぼり、かなり見ごたえがあります。
1時間半ほど時間をかけてガイドさんの案内で見学しました。

成都成都
成都
成都
成都

このころになると、みんなも疲れたと口々に言い始め、特に写真を撮りに来てる参加者は、やっぱり街より田舎のほうが楽しめるようです。(私も)

成都で日本食

一箇所民芸品のお土産屋さんによったあと、夕食のためにレストランへ向かいました。
今日は、ひさしぶりに日本食です。
お店に入ると日本語で案内され、出てくる料理も懐石風。
お刺身のお造りに、さんまの塩焼き、てんぷらなど、海のない成都で、よくここまで揃えたものだと感心するくらいのメニューでした。

成都
成都
成都
成都
成都
成都

今日は早起きした上、暑さと人の多さでかなり疲れました。
早く田舎へ行きたいと思いつつ就寝。

中国四川省旅行6日目 成都~九寨溝

九寨溝への道

今日はいよいよ今回のメイン観光地の九寨溝へ向かいます。
朝6時すぎホテルを出発し空港へ。

今では各地から九寨溝まで飛行機が飛んでいますが、少し前までは車でしか移動手段がなく、一番近い都市の成都からでも10時間以上かかっていたそうです。

成都の空港から九寨溝まで約1時間のフライトで到着。
飛行機からは四川省の素晴らしい山並みが堪能できます。

紅葉の綺麗な時期というだけあって、小さな空港はたくさんの観光客で賑わっていました。
ここはすでに3500mの標高があるので、具合が悪くなって倒れる人がたまにいるそうです。

九寨溝へ向かう機内から
九寨溝へ向かう機内から
九寨溝へ向かう機内から
九寨溝へ向かう機内から
九寨溝へ向かう機内から
九寨溝の空港

空港からバスで出ると、すぐにあたりはのどかな景色が広がりました。
しばらく走るとだんだんと山へ入り、道も細くなっていきます。山の木々もところどころ紅葉が始まっていました。

いくつかの小さなチベットの村を通り過ぎ、1時間半ほどで九寨溝観光の拠点となる麓の町へ到着。
何年かぶりに再訪した人は、ずいぶん変わったなぁとつぶやいていました。
私は初めて来ましたが、それでも、たくさんのホテルやお土産物屋さん、建設中の建物などを見ると、どんどん開発されているんだなというのがわかります。

九寨溝への道
九寨溝への道
九寨溝への道
九寨溝への道

まずは、その町の中にある私達が泊まるホテルへ行き、まだ11時前でしたが、ちょっと早めの昼ご飯をいただきます。
山の中だけど、観光地というだけあって、料理は種類も多くとても美味しかったです。

九寨溝九寨溝
九寨溝九寨溝

早々に食事を終え、出迎えに来てくれた九寨溝内を走る専用車のグリーンカーに乗車。
九寨溝では、一般車の乗り入れが禁止なので、乗り合いのグリーンカーで移動しなければならないのですが、今回私達のツアーは、専用の車をチャーターして観光することになっていました。

世界遺産九寨溝

ホテルから10分ほどで九寨溝の入り口に到着。
ここでチェックインをするために一度降りて、ゲートの向こうで再び乗車します。
時刻は12時。
いよいよ中国が誇る世界遺産、九寨溝の観光の始まりです。

九寨溝

「九寨溝」という名前は、かつてこの周辺に9つのチベットの村があったことから名づけられたとされています。その地形は、樹正溝・日則溝・則査窪溝という3つの渓谷がY字状に連なり、見所もその渓谷にそって点在しています。

九寨溝は2日間かけて観光するので、今日はY字の左側「則査窪溝」を中心に回ります。
今回の添乗員さんは、ここには何度も来ているベテランで、その日の天候や時間によって一番綺麗に見える場所へ柔軟に案内してくれました。
写真にも詳しい方だったので、撮影するための配慮もすばらしかったです。

諾日朗瀑布

まず最初にY字の分岐点にある諾日朗瀑布で下車。
諾日朗瀑布は幅320m、落差30mあり、今までに中国で発見された滝の中でも最大幅のトラバーチン化瀑布だそうです。

ここではすぐには滝へは行かず、添乗員さんお勧めの写真スポットへ向かいました。
道路を挟んで滝とは反対側へ行くと、山の斜面に小さな展望台がありました。階段を登って上につくと、そこからは、テーブル状の大地から白いしぶきをあげて流れ落ちる滝の全容が見えました。
まるでナイアガラの縮小版です。
そこでしばらく写真を撮った後、今度は道を渡って滝の方へ向かいました。

九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝

滝へ近づくとすごい水しぶきが降りかかってきました。
私はレインウェアを着ていたので大丈夫でしたが、着ていないと結構濡れるかもしれません。
ちょうど水量の多い時期だったので、その迫力は見ごたえがありました。
そこから山の中の散策路を歩いて、さきまわりしている車がいる駐車場へ向かいます。

九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝

九寨溝内には散策するための木道が設置されているのですが、その造りは非常に頑丈で幅広く、凹凸もないので、杖をついた人でも歩けるほど素晴らしいものでした。
トイレも各所に用意され、簡易的なものですがとても清潔です。

九寨溝九寨溝

長海

駐車場までは15分ほどで到着。
再び車に乗り、則査窪溝の一番奥にある長海に向かいます。

九寨溝
九寨溝

ここは標高3103mに位置し、その大きさは長さ7,5km、幅200m、深さ88mとされ、九寨溝の中で最も大きな湖です。

九寨溝

車を降りると、自由に歩けないほどの観光客でごった返していました。
しかしそこは日ごろから、東京での通勤で人込みを掻き分ける術は心得ているので、さっさと人の間を通り抜け湖岸へと下りていきます。

目の前には、まるでカナディアンロッキーを思わせる雄大な景色が広がっていました。
濃いエメラルドグリーンをした湖はほとんど波も立てずに横たわり、その周りを紅葉が始まった山々が取り囲んでいます。そしてその向こうには、雪をたたえた山岳が顔をのぞかせていました。

今まで、あまり写真を撮りたくなるような風景に出会っていなかったので、そのストレスが発散され、一気にテンションが上がります。
他の写真愛好家の参加者も同じ気持ちだったようで、やっと現れた絶好の被写体に、ガンガンシャッターを切っていました。

九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝

あ~やっと旅行にきた気分です。

五彩池

長海を後にし、山道を下っていきます。
道すがらにも素晴らしい景色を堪能しながら、九寨溝でも最も美しいと言われる五彩池へ向かいました。

九寨溝
九寨溝

ここも先ほどにも増してすごい人。
湖岸にまで下る細い階段はずっと下まで渋滞しています。
少々うんざりしながらも人の流れにそってゆっくりと下りていくと、木々の間から鮮やかな青い色の水が現れてきました。
本当になんとも言えない鮮やかで神秘的な色です。

九寨溝

湖岸まで下るとその木道の手すりにも人が鈴なりで、なかなかゆっくりと見ることができません。
仕方がないので、ずっとはじっこまで行きましたが、光の加減でさきほどに比べると、綺麗には見えませんでした。
若干、未消化ながらも団体行動と諦めて次に向かいます。

九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝

それにしても、ここに来ている観光客の多くは立派な一眼レフを持っていて、三脚を携行して歩いている人も少なくありません。
団体ではなく、単独っぽい人も結構みかけました。
やはり、本腰入れて撮影するには何日も滞在してじっくりと周るのが理想でしょう。
本当に写真好きにはたまらない魅力のある場所です。

九寨溝
九寨溝
九寨溝

樹正溝

樹正群海が見渡せる高台でバスを降り、ここから樹正溝エリアを臥龍海 火花海 双龍海 芦葦海 盆景海などを通りながら1時間半ほどハイキングをして出口方面へ向かいます。

まずは眼下に広がる樹正群海の景色を堪能。
紅葉に彩られた木々の中にいくつもの青い湖が点在していました。

九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝

これから下へ降りて、その点在している湖の脇を歩いていきます。

一通り写真を撮った後、人であふれる階段を下りるとマニ車のお堂がありました。
マニ車の脇を通る立派な木道を歩いて行くと、青い水と紅葉のコントラストが見事な風景が次々と現れました。
もう何度も立ち止まってカメラのシャッターを切ります。
あっという間に枚数がかさんでいきましたが、予備のメモリとバッテリーは十分に用意してあるので問題ありません。

九寨溝
九寨溝
九寨溝九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝九寨溝
九寨溝
九寨溝九寨溝
九寨溝
九寨溝
九寨溝九寨溝

一応ここでも前後をガイドさんと添乗員さんに挟まれての団体行動ですが、写真好きの集まりなので、すぐにバラバラになりほぼ単独行動状態です。
それでも12人と比較的少人数だったため、はぐれる人も出ずにスムーズに観光ができました。
私達が現地で出あった他のツアーはどれも30人越えだったので、そうなるといろいろ大変だったと思います。

まだまだ秘境?

ハイキングの最終地点の盆景海で途中離脱組みと合流し、17時20分バスに乗り込み、ホテルまで帰りました。
ホテルに着くと、部屋には行かずそのままレストランで食事です。昨日のお昼とはうって変わって、たくさんの日本人の団体さんがいました。

九寨溝

そういえば、九寨溝を観光していて気づいたのですが、来ている観光客のほとんどがアジアの人(中国人と日本人?)で、こういうところによく出没しそうな欧米人はほとんど見かけませんでした。
不思議に思い後で添乗員さんにそのことを聞いてみると、

まだ欧米ではそんなに知られていない場所だから

ということです。
訪問を予定している方は、早めに行ったほうがいいかもしれません。

九寨溝

次は、2日目の九寨溝散策と雪の黄龍

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