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富士山登頂記-#1

徹夜登山で雲海からのご来光

富士山の頂上からご来光を拝むために夜中のトレッキングを決行。ヘッドライトの明かりが連なる渋滞の登山道では脱落者が続出。富士山五合目から頂上までの富士登山のトレッキング記です。

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富士山の写真

生まれて初めて富士山に登りました。

「日本人に生まれたからには!」と、一度は登ってみたい・・登らなければ!となぜか義務のように子供のころからずっと思っていました。しかし、なかなか重い腰が上がらず、見て見ぬフリを決め込んでいたのですが、ある日突然、なかば強引に登る羽目になってしまいました。心の準備もできないまま「遅かれ早かれ登るんだ」と自分に言い聞かせ、真っ暗闇の中登山口に立ちました。

  夏休みということもあり、登山道は人、人、人。山頂のほうまでヘッドライトの光が連なっています。山登りは何度か体験していますが、こんな山の中?でこんな渋滞にハマッたのは初めてでした。まるで通勤ラッシュのホームにいる感じで、「あ、ちょっとすいません」と声をかけながら人の間をすり抜けていきました。老若男女、本当にさまざまな方が登っていて、たまに遠くから「酸素マスクは!」とか、「○○さんがいません!」とか、「もう帰りたい・・」(←私)とか、みなさんそれぞれ格闘しながら登っていたのだと思います。

  とにかく富士山は歩きにくい。というのが私の印象でした。話には聞いていましたが、まさかこれほどとは。足を前に出すたびに、砂利に沈むんです。火山岩が細かく砕けた小石が敷き詰められているので、足がとられて非常に辛い。きちんとガードしていかないと、いつのまにかギザギザの小石が靴の中に入り込み、血をみる羽目になります。そんなジャリジャリの上りが延々と続き、そうかと思えば、ロッククライミング(私にとっては)が待ち受けていたり、もう半泣き状態でした。

  とにかく、わけがわからないまま登り続け、頂上に着いたときには、しばらくそこが頂上だとは気づかないくらい疲れていました。おまけに急に寒くなり、持ってきた衣類をみんな着ても全然足りず、身体の震えが止まらなくなりました。それでも「日の出まではなんとしても」と気合と根性で、数時間を乗り切り、ついに長年の目標が叶うときがやってきました。

富士山の写真

今まで真っ暗で何も見えなかった周りの景色が、日の出とともにだんだんと浮かびあがってきました。真っ白な雲海が眼下に広がり、その果てからゆっくりと太陽が昇ってきます。刻一刻と空と雲の色が変わり、眩しい光が真っ直ぐ目に飛び込んできました。耳の感覚がなくなるほどの冷たい空気の中で、信じられないような光景に目が釘付けです。濃い青から紫、そして赤からオレンジ、ピンク・・。まるで、光のグラデーションの映像が空と雲に映し出されているようでした。これが、日本で一番高い場所から見える風景なんだ・・。

  夏の容赦ない陽射しに照り付けられながら、拍子抜けするくらいあっという間に下山。日本一の山を徹夜で登って下りて、さすがに疲れました。

  結論。それでもやっぱり「行ってよかった」心からそう思います。まだの方、ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?

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