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上野の森美術館「ブータンしあわせに生きるためのヒント」展覧会#01

日本・ブータン外交関係樹立30周年記念事業

上野の森美術館「ブータンしあわせに生きるためのヒント」展覧会

2016年7月。日本・ブータン外交関係樹立30周年記念事業として上野の森美術館で開催された「ブータンしあわせに生きるためのヒント」展を観覧。ブータンの大規模展覧会としては日本初となり、展示内容は「ブータン的生活様式」、「ブータン仏教と信仰」、「愛されるブータン王室」の三構成となっている。日本では初めて公開される貴重な品々が並び、大変見ごたえがあった。

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日本初!ブータンの大規模展覧会

日本・ブータン外交関係樹立30周年記念事業

2016年5月21日から7月18日まで「上野の森美術館」で開催中の「ブータンしあわせに生きるためのヒント」展覧会に行ってきました。

2008年に現国王の戴冠式を見にブータンを訪れたことがあるのですが、またあの独特の世界を垣間見られるのかと思うと入る前からワクワクします。
チケット売り場に行くと、売り場全体がブータン仕様のデザインにされていました。チケットは大人一人1400円。

ブータン展覧会
ブータン展覧会
ブータン展覧会

会場は一階と二階に分かれ、一階部分は写真撮影もOKです。
まずは展覧会の概要。(写真は2008年にブータンに訪れた際に撮影したもの)

ブータン
ブータン
ブータン

ごあいさつ
日本・ブータン外交関係樹立30周年を記念して展覧会「ブータンしあわせに生きるためのヒント」を開催致します。
「幸せの国」として紹介されるブータンの欠かせない言葉は、1972年に第4代国王が提唱したGNH(グロス・ナショナル・ハピネス=国民総幸福)です。これはGNP(国民総生産)やGDP(国内総生産)とは異なり、経済力はないが国民が幸せに暮らせる国、無理な開発をせず、自然環境を守ることが最優先、暮らしの中の伝統文化を守り、近代化をあせらずゆっくり発展するという考え方です。

2005年の国勢調査で「あなたは今幸せですか?」との質問に「とても幸せ」「幸せ」と回答した人が、97%を占めました。この結果に、世界中が驚きました。近代化至上主義として発展してきた国々は様々な歪みを生むことになり、人類の未来は本当にこのまま進んで行って良いのか、何を幸せと考えれば良いのか悩みも急増しています。ブータンの人々の暮らしを丁寧に見つめることは、ブータンの魅力だけでなく、私たちがこれからの時代を生きていく上での、しあわせになるためのヒントが見つかるかもしれません。

本展は、愛されるブータン王室、ブータン仏教と信仰、ブータン的生活様式の三部構成で日本初公開となる貴重な美術品や文化資料等、138点を展示致します。
本展の開催に当たり、快く出展頂きましたブータン王国国立博物館、ブータン王立織物博物館、ブータン王立テキスタイルアカデミー、一般財団法人進化生物学研究所を始め、後援を賜りました外務省、ブータン王国内務文化省、松尾たいこ氏、その他日本国・ブータン王国友好議員連盟の議員諸氏、協力・協賛各社、関係各位に厚く御礼申し上げます。主催者(案内板より)

ブータン
ブータン
ブータン

メッセージ
この度、日本・ブータン外交関係樹立30周年を記念して、ブータン王国内務文化省が特別に協力した展覧会「ブータンしあわせに生きるためのヒント」が開催されます。本展に、様々な美術品やブータン仏教の仏画・仏像等が出展されますことを大変嬉しく思っています。2年間、日本の主要6都市を巡回するこの展覧会は、日本の皆様にブータンの文化を紹介するだけでなく、ブータンの伝統や歴史について理解頂ける機会になると信じております。

この展覧会は、ブータン国民から日本の皆様への「お返し」だと思っています。本展を通じてブータン王国と日本、更にはブータン人と日本人との関係がより一層強いものになることを、切に願っております。私が本展を「お返し」と言うのは、コロンボ・プランの専門家でブータン農業の育成に貢献し第4代国王から赤いカムニを授けられた西岡京治氏をはじめ、日本政府が様々な形でブータンの発展にご支援をして頂いていることへのお礼の贈り物であるからです。

2016年は、皇太子殿下のご誕生、シャブドゥン・ガワン・ナムギャル到来400年記念、そして747年にブータンを訪れて仏教を広め第二のブッダと崇められるグル・リンポチェの誕生の年でもあります。私たちからの日本の皆様に「お返し」をするのに、最も相応しい年なのです。
ブータン政府観光局では、両国の外交関係樹立30周年を契機とし様々な行事を予定しています。是非ブータンにお越しください。

今回、一人でも多く日本の方にこの展覧会をご覧頂き、ブータンを知って頂くことで、お互いの理解を深め、更なる文化交流に繋がって欲しいと願っております。タシ・デレ(幸あれ)ブータン王国内務文化省大臣ダワ・ギャルツェン(案内板より)

ブータン
ブータン
ブータン
ブータン

ブータンの祭と仮面

一階の展示は、祭事などに使われる数々の面や柱飾りから始まりました。

ギン・チャムの面
ニンマ派の高僧ペマ・リンパは、数々の幻視を見たと言われ、そのヴィジョンの中で度々8世紀の大師、グル・リンポチェの天界を訪れたとされる。ある時ペマ・リンパが再びグル・リンポチェの楽園を訪れると、3種類のギンの踊りが舞われているのを目にしたという。ひとつ目はジャグ・ギン(棒の舞)と呼ばれ、仏法を求める者の邪魔をする他の精霊「ニュレマ」を棒で探しだす力を表した踊り。ふたつ目は、ニュレマの魂を楽園へと導くディ・ギン(剣の舞)。そして最後がニュレマの血と肉を箱に収め、覚醒した意識を持つ神にひき渡すンガ・ギン(太鼓の舞)である。これら3つの踊りから構成されたギン・チャムは、悪霊ニュレマを制し、欲、怒り、無知という3つの煩悩から解き放つため演じられる。(案内板より)

ブータン展覧会

アツァラの面
古代インドの熟達したヨガ行者の様相を元に作られたキャラクターで、チャムに欠かせない存在。踊り手が舞う中、アツァラは観衆に混ざりおどけたり悪戯をしたりするが、その行動を通して、生と死を繰り返し終わることのない苦に満ちた輪廻の世界を理解するよう人々に促す。また次の演目を示したり、踊り手のステップを正したり、緩くなった衣装や帯を直すといった役割も担う。アツァラが見せる狂人的ですらある行動は修行を積んだ行者達の智慧を含意するもので、世俗的な物の見方をせず、ものごとの変わらない本質に気付かせる意味をもつ。(案内板より)

ブータン展覧会

ダミツェの太鼓踊りの面
16世紀、第二のブッダとして崇められるグル・リンポチェの楽園でこの踊りが舞われる幻視を見たケドゥップ・クンガ・ワンポが、人間界に戻り創作したと伝えられる。一目見ただけで心の汚れを全て取り除き、観衆をグル・リンポチェの天界へ導いて悟りをひらかせると言われる神聖な踊りである。(案内板より)

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グル・ツェンギェー・チャムの面
仏教の普及を阻止しようとする力を鎮圧したグル・リンポチェを讃える踊り。「グル・リンポチェ八変化の踊り」とも呼ばれる。布教を妨害する土地神を退散させ、様々な状況に合わせて時には穏和に、時には威嚇しながらヒマラヤ全域に仏教を広めたグル・リンポチェの8つの姿を表す。(案内板より)

ブータン展覧会

ツォリン・チャムの面
グル・リンポチェの住まう神聖な宮殿の周りを囲む守護神を表した忿怒の舞。男性の神と女性の神がおり、それぞれグループになり観衆の前に順に躍り出る。これらの神々を丁寧に祀ることで、病気や飢餓、紛争などから守られるといわれている。(案内板より)

ブータン展覧会

柱飾り「カパン」
ゾンや寺院などの主要な建物で重要な行事や棟上式が執り行われる際、柱に垂直に掲げられる。色とりどりの絹織物を縫い合わせ、アップリケや刺繍で手の込んだデザインが施される。上部を柱に取り付け、下部は固定せず垂らして飾る。(案内板より)

ブータン展覧会

また、ブータン最大の祭りと言われるパロ・ツェチュ祭の映像も見ることができます。
つづいて、より生活に密接した品々が展示されている「ブータン的生活様式」コーナーへ。

ブータン的生活様式

ブータンは世界で最も小さい国のひとつであるが、文化的多様性と豊かさには特筆すべきものがある。何世紀も受け継がれてきた伝統は、現代ブータンの生活に息づいている。
17世紀、第四代デシ(行政の長)テンジン・ラブゲの治世に、伝統的工芸の13種類の概念が確立した。すなわち絵画(仏画)、石工、木工、挽物(木工)、塑像、鋳造、刺繍、織物、彫金、鍛金、木彫・石彫、紙漉き、竹・籐細工である。
創意工夫を凝らして作られてきた調理道具や食器類といった日用品をはじめ、権威と権力の象徴として王から特別な色の肩掛けとともに授けられる刀まで、人々の生活や儀式に使用されるものは、ブータンの伝統と価値観を物語っている。(案内板より)

ブータン展覧会
ブータン展覧会
ブータン展覧会
ブータン展覧会

民族衣装の流れ
1989年、公共の場で民族衣装を着ることが勅令で定められた。国としてのアイデンティティを守り、各地域の染織制作を支援するためであった。職場や学校では、男性はゴ、女性はキラを着用し、日常的に民族衣装を見ることができる。
ブータンの織り手たちは、ヤクの毛や野蚕、イラクサをはじめ、多様な気候風土から得られる繊維や染料を積極的に活用してきた。時代の変化に伴って、新鮮で現代的な色彩が取り入れられ、文様にも新たに展開があった。それでも、複雑な織り技法から生まれる色彩豊かで精緻なデザインには、世界のどこにも存在しないユニークさがある。民族衣装もまた、しなやかに変化しながらも本質は変わらない、現代ブータンに生き続ける文化なのである。(案内板より)

ブータン展覧会
ブータン展覧会

3種類の機
ブータンでは3種類の機を使い、手織りで民族衣装などの布が織られている。
【腰機】
腰にベルトをかけて経糸を保持しながら緯糸を通して織るタイプの機。ブータンでは膝から腿にかけての平らな部分をパン、機をタと言い、この機をパンタと呼ぶ。3枚の布を織り、横方向の接ぎ合わせて1着のキラとなる。ブータン東部で盛んに織られ、西部でも東部出身の女性たちによって織られている。

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【高機】
1930年代に王室の女性によって、チベットから導入されたとされる高機ティタ。ウールやヤクの毛を織るのに使用され、ティタで織る織物はパンタよりも幅が狭い。そのため、ティタで織った布は10~10数枚を接ぎ合わせて1着となる。ブータン中央部ブムタンはウールの産地として有名。

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【カード織り】
木や革、紙などのカードに穴を開け、経糸を通し、カードを回転させ、緯糸を通して織る。帯や紐に適した織物を織ることができる。ブータンでは本来は動物の革を使っていたが、都市部ではレントゲン用フィルムが利用されるようになった。4つ穴である。(案内板より)

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文様を織り出す技法
【片面縫取織】
キラの平織部分に施される文様の多くは、片面縫取織である。文様部分の経糸をすくい、色糸を入れて文様を表す技法。経糸の蜜な平織りに色糸があるため、裏面に色糸は現れない。色糸でサテンステッチのように面を埋める技法をサンマ、チェーンステッチやクロスステッチのように線を表現する技法をティマという。不規則に経糸をすくって表現する生命の樹文(シンロ)などは特に難しいとされる。

ブータン展覧会

【両面縫取織】
片面縫取織と異なり、裏面に色糸が現れる縫取織。肩掛け(ラチュ)や儀式用布(チャスィ・パンケプ)に見られる。

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【経浮織】
地と文様になる経糸をあらかじめ準備して機に仕掛けて、必要な経糸を拾い出して文様をお表す技法。経浮織の布は男性の民族衣装である「ゴ」や女性の民族衣装「キラ」に多く用いられ、配色によってアイカプル(赤地に白と黄)やルンセルマ(黄地に赤と緑)のように呼称される。(案内板より)

ブータン展覧会

素材
ヒマラヤ南斜面に位置するブータンは、高山から亜熱帯まで幅広い自然環境を背景に、バラエティに富んだ動植物が存在している。ブータンでは様々な素材が見られるが、特徴的な素材を紹介しよう。
【野蚕(ブラ)】
ブータンでブラと呼ぶ野蚕は人々にとっては憧れの素材の一つである。宗教上の理由により、殺生を嫌うブータンでは、蚕が食い破った繭を紡いで糸にする。ブラで織られた民族衣装のキラやゴには独特の味がある。
【ヤク】
固い外毛と柔らかで保温性の高い下毛が得られ、暖かく撥水性のある毛織物は寒冷地での使用に適している。尻尾の毛は、ラマ僧の払子にもなる。
【イラクサ】
ブータン人は19世紀まで、多くの人がイラクサの布の衣服を着ていた。棘のあるイラクサから繊維を取り、衣服や袋、風呂敷、弓の弦などが作られてきた。(案内板より)

染料
【リュウキュウアイ】
日本の藍はタデアイであるが、ブータンの藍は沖縄と同じリュウキュウアイが使われている。
【ラック】
ラックカイガラムシを養殖し、その分泌物から得られた染料で深い赤を染める。その生産は激減している。
【茜】
通常、茜は根を染材とするが、ブータンでは蔓も使う。黄味のある赤色を染める。
【ウコン】
黄色を染める代表的な染料の一つ。インドのカレーに入っているターメリックといえば、日本人にも馴染みがあるかもしれない。(案内板より)

女性用衣装「キラ」
今回出品されているキラはフル・キラと呼ばれる伝統的なスタイルであるが、現代では巻きスカート状のハーフ・キラも普及している。ハーフ・キラは上半身を覆う布がないため、上着のテゴは必須。襟をブローチやピンで押さえる。(案内板より)

ブータン展覧会
ブータン展覧会
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黒い地に色鮮やかな文様が織りこまれ、ブータンの色彩がきらめいて見える。端の方に見られる生命の樹文(シンロ)は難度の高い文様のひとつ。(案内板より)

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ルンセルマ。このキラの文様部分は野蚕(ブラ)が使用されている。ブータンのブラは、数ある野蚕の中でもエリ蚕という種類である。ブータンでは宗教的に殺生を嫌うため、サナギが羽化した後の繭を紡いで紬糸を取る。現在では、ブラは貴重な存在である。(案内板より)

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女性用衣装「ホタ・キラ」
ウールを多色の緯縞に織り、栗色と青色で十字文を染め、12本の布を縫い合わせて一枚のキラとしている。多色の縞に十字文の組み合わせは、ブータン北側に接するチベット由来のデザイン。キラの他、上着など衣服の一部にも使用される。(案内板より)

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経浮織の中で、赤地に黄色で模様を織り出した布をメンチマタと呼ぶ。経浮織のない平織部に片面縫取織で卍文や生命の樹文などを表す。ブータンの織物の工程中、経糸を準備する整経は必ず2本単位で行われる。本作は、経浮織部分の経糸の本数から11脚(つまり経糸22本)と呼ばれる、細い糸を使用した最上級の布。(案内板より)

ブータン展覧会

ウールに絹糸で文様を織りこみ、9本の布を縫い合わせて仕立てたキラ。菱型あるいは三角形の花模様がさまざまな色彩で散りばめられたデザインは、ペサルと呼ばれる新しい意匠。ブータンの織り手はインスピレーションを得て、新しい文様を続々と創りだしたといえる。(案内板より)

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全面に片面縫取織で花模様を表した、お花畑のようなキラ。片面縫取織は、刺繍でいうサテンステッチのように面で埋めるサンマと、チェーンステッチのように見える線を表現するティマが主な技法。ブータンの女性たちは、織ることに手間と時間を惜しまない。織りは、一日数センチという気の遠くなるような作業である。(案内板より)

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このキラは高機で織られ、ウールに絹で文様を表している。布幅が狭いため、10本の布を縫い合わせて一枚に仕立てる。1930年代、高機はチベットから取り入れられたとされる。一般的にウールはブムタンなどブータン東部で織られる。(案内板より)

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女性用肩掛け「ラチュ」
ブータンの女性衣装の正装に欠かせないのは、左肩に掛けるラチュ。寺院やゾン(城塞)などに入る時、高位の人物や高層に会う時、儀式や式典に参加する時などには、男性はカムニ、女性はラチュが必須である。宝相華に鳳凰が刺繍されている。王族の女性は領巾のようにラチュを両肩にかけて左右に垂らすこともある。(案内板より)

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女性用上着「テゴ」

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男性用衣装「ゴ」
ブータンの男性用民族衣装はゴ。くるぶし丈程もある大きなゴを羽織り、腰にたっぷりのおはしょりを作り、後ろ側に丁寧に箱ヒダを取り、帯をきつく締めて着用する。下に着た白いシャツの袖を折り返して完成する。
ゴは、身分によって着方が定められていて、一般人は膝、王は膝下の丈に着る。白いシャツの袖の折り返しも、高位の者はより長く折り返す。裾線や脇線が真っ直ぐ揃っているか、前後ともにシワがないか等、ブータン男性のおしゃれチェックに隙はない。(案内板より)

ブータン展覧会
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ラヤ族女性用衣装
チベットに隣接するブータン北部のラヤ族の女性用民族衣装である。竹を編んだ帽子ヤナ、上着、下衣、エプロンにネックレス、そして背守りで構成される。(案内板より)

ブータン展覧会ブータン展覧会

マフラー「ヤタ」
ヤクやウールを素材とし、寒冷持にマフラーとして使用する。高機の幅に織られた布に、ピンク、青、赤、オレンジ、緑の色彩による様々なモチーフが片面縫取織で散りばめられている。(案内板より)

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バッグ「ペチュ」
近代化以前のブータンでは、このような袋に食品、荷物など旅の必需品を入れ、持ち運んだ。かつてはイラクサ織りの布で作られた袋や風呂敷が日常的に使用されていた。(案内板より)

ブータン展覧会

民族衣装のコーナーを抜けたところに、今回の展覧会のアートディレクターを務めた松尾さいこ氏の作品がありました。
ブータンの秋の風物詩の唐辛子と標高3000mの断崖絶壁に建つタクツァン僧院です。

松尾たいこ(アーティスト/イラストレーター)
広島県呉市生まれ。セツ・モード・セミナーに入学、1998年からイラストレーターに転身。第16回チョイス年度賞鈴木成一賞受賞。
これまで300冊近い本の装丁画を担当。横山秀夫著『クライマーズ・ハイ』、カズオ・イシグロ著『わたしを離さないで』、「奇想コレクション」シリーズなど。著作に江國香織との共著『ふりむく』、角田光代との共著『Presents』『なくしたものたちの国』などがある。
イラストエッセイ『出雲IZUMOで幸せ結び』『古事記ゆる神様100図鑑』を発表するなど、神社にまつわる仕事も多い。2013年には初エッセイ『東京おとな日和』を出し、ファッションやインテリア、そのライフスタイル全般にファンが広がる。CM、広告の仕事に加え、六本木ヒルズのグッズパッケージなど幅広く手がける。2014年からは福井にて「千年陶画」プロジェクトをスタート。
本展覧会においてアートディレクターを務める。(案内板より)

ブータン展覧会
ブータン展覧会

ブータン仏教と信仰と愛されるブータン王室

続けて2階へ上がると、「ブータン仏教と信仰」、「愛されるブータン王室」の展示で写真撮影禁止。
メモをとりたい場合は、受付で鉛筆を貸してくれるのでそれを使いましょう。(自前のボールペンなどを使っていると注意される)

この階には、数々の仏像やタンカ、歴代の王族の衣装などがずらりと並び、好きな人にはたまらない空間。中には、パドマサンバヴァが隠したとされるテルマ(埋蔵宝典)として発見され、特別な加護を持つと信じられる秘仏などもありました。
また、この時は展示期間が終わっていて見られなかったのですが、ブータンシボリアゲハという約80年ぶりに発見された非常に希少な蝶の標本も展示されていたそうです。

体験コーナー

1階に下りると、大きなマニ車が設置され、その前にブータンの民族衣装を着られるコーナーがありました。そこで衣装を着させてもらい、後ろのマニ車と一緒に自分のスマホやカメラで記念撮影をしてくれます。

マニ車
マニ車とは、お経の入った回転式の筒のこと。時計回りに一回まわすと、中に入ったお経をたくさん読んだのと同じ功徳が得られると言われます。手に持って回す小さなものから、このような大きなものまであります。
みんなが幸せになりますように、優しい心を持てますようにと祈りながら、回してみてください。(案内板より)

ブータン展覧会
ブータン展覧会

ここでは、巻きスカートのようなハーフ・キラと上着のテゴでしたが、ブータンに行ったときに着た一枚布を体に巻きつけるフル・キラと比べると、はるかに脱ぎ着が簡単。着崩れもしにくいので、このタイプが普及しているのがわかります。

また、体験コーナーの奥にある喫茶店では、ブータンメニューが用意されていました。
ちょっと高い気もしますが、興味のある方はぜひお試しあれ。

ブータン展覧会
ブータン展覧会

「上野精養軒 3153店」でランチ

大満足のブータン展を後にし、お腹がすいたので近くの「上野精養軒 3153店」でランチ。
私はカレーにしましたが、大きな具がごろごろ入っていてこちらも満足。

上野精養軒 3153店
上野精養軒 3153店
上野精養軒 3153店

その後は、観光客で賑わうアメ横をひやかして帰りました。

アメ横

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