青蔵鉄道(青海チベット鉄道)に乗車しラサをはじめ、チベット奥地のツェタンまで訪れたチベットのエピソード。世界遺産ポタラ宮では五体投地とコルラをし、各地から集まった巡礼者とも交流。ツェタンに向けラサを去ったその日の午後、チベット騒乱が勃発しラサは混乱に陥る。
低い声でボソボソと相談しながら、経典片手に砂曼荼羅の下書きをしている僧侶たち。定規やコンパスを使って正確に線を描いていく。
4000mを越える世界では、抜けるような青空と赤茶けた大地、そして意外にも豊富な水が湛えられていた。
峠の頂上で、風に舞う色とりどりのルンタ。ルンタを撒く意味には、チベット仏教を広めるという意味と、無事に峠を越えられるようにという願いが込められている。
五体投地で巡礼をする親族のサポートをする女性。小さなリヤカーに布団や水などを積み、聖地ラサまで数ヶ月をかけてひたすら進む。
ライトアップされたポタラ宮は、まるで闇の中に浮かんでいるよう。写真を撮っていると、いつの間にか数人の僧侶が、興味津々で、そっと後ろから覗き込んでいた。
日月亭の麓に待機している観光用のヤクとおじさん。白いヤクはとても珍しいらしい。5元でヤクに乗って一緒に写真が撮れる。
ラサに向かう青蔵鉄道の車中で出会った赤ちゃん。日本から持っていったお菓子をあげたら、美味しそうにしゃぶっていた。子供はどこの国でもかわいい。
巡礼者の最終目的地のひとつ、ジョカンの前で五体投地をするチベットの人々。チベット仏教では、現世への祈りではなく、来世への祈りをするという。
青蔵鉄道は、人も荷物もいっぱいで、想像していた優雅な鉄道の旅とは程遠いものだった。しかし、車窓の景色は最高。やはり、絶景には苦労がつきものなのだろう。
チベット唯一の世界遺産ポタラ宮。そしてここには、かつてダライラマ13世と14世が暮らしていた。いったい何を思いながら下界を見下ろしていたのだろう。
ラサの尼寺で、仲良く語らう尼僧。一生仏に使え、仏と共に生きていく。どこまでも穏やかで、笑顔を絶やさない彼女達には誰の支配も必要ない。
ポタラ宮の周りを一周するマニ車。ひとつひとつ回しながらお経を唱え一周するコルラは、巡礼者の「夢」だそう。終わった後は、手が真っ黒になっていた。