2011年8月。久しぶりに両親と北茨城の奥久慈と大洗に一泊二日の温泉旅行に行ってきました。奥久慈には日本三名瀑の袋田の滝をはじめ、鮎が釣れる清流久慈川、絶景の竜神大吊橋、風情のある月待の滝など自然を満喫できるスポットが満載。新鮮な鮎の塩焼きや日本一に輝いた大子産コシヒカリなどのグルメも楽しめます。大洗では3.11の地震と津波から復旧しつつある漁港を散策しました。
お盆休みをちょっとフライングして、久しぶりに両親と三人で温泉旅行に行ってきました。
朝7時前、実家のある鹿嶋を車で出発。
今回の行き先は、北茨城の奥久慈です。
県道242号を北上し、国道51号へ。
海岸線のこの道は大洗の方まで行くとまだ復旧中で、一部片車線が通行止めでした。
水戸市内を抜け国道118号を久慈川沿いに進みます。
あたりはいつの間にか山に囲まれ、目にしみるような緑と透き通る川の清流が旅行気分を盛り上げてくれます。川では、腰まで水につかりながら釣り竿をたらしている人もたくさんいました。
鹿嶋を出て約2時間半で本日の最初の目的地、袋田の滝に到着。
お盆休みをちょっとずらし、時間もまだ早かったのでガラガラでした。
このあたりは奥久慈と呼ばれ、日本三名瀑の袋田の滝を始め、いくつもの美しい滝や渓谷があり緑豊かな自然を満喫できます。
駐車場はどこも空いていましたが、道が狭くなる手前にある「滝生屋」さんの無料駐車場へ車を停めさせてもらって出発。
お店が連なる道を奥まで行き、坂を上ると管理事務所があります。
ここで滝へのトンネル料を払うのですが、8月と9月は竜神大吊橋とのお得な共通入場券(500円)があるというのでそれを購入。
若干薄気味悪いトンネルへ入ります。
すると、
涼しい~~
ひんやりとした気持ちの良い風が奥から吹いてきます。
トンネル内はゆるやかな上り坂になっていて、暗いですが段差もなく歩きやすい。いくつか分かれ道がありましたが、まずはエレベーターで一番上の観瀑台へ。
下りたところからさらに上へ行けるので登ってみると、滝のほぼ全体が見渡せました。
以前も来たことのある両親から言わせると、ちょっと水量が少ないかも・・とのことで、少々迫力に欠けていたようですが、それでも「日本三名瀑」のうちのひとつを見れたので満足でした。
次は下のほうの観瀑台へ行ってみます。こちらはより間近に滝が見られました。
吊橋の途中で振り返ってみると先ほどまでいた観瀑台が見えました。
橋を渡りきって向こう岸から見ると、地形の厳しさがわかります。
そこから少し歩くと、「生瀬滝」「月居山」への看板が立っている階段があったので父と登ってみることに。
看板には、
急な階段が続きます
と書いてありましたが、親子そろって好奇心には勝てずチャレンジです。(母はギブ)
階段は確かに急できついのですが、それよりなにより、
暑い。
汗が全身から噴出してきます。
鉄の階段から石の階段へ変わり、やがて「生瀬滝」と「月居山頂」との分岐に到着。とても山頂には行く気力がなかったので、生瀬滝の展望台へ。
平らな道を少し行くと小さな広場があり、そこから遠くに生瀬滝が見えました。
とりあえず証拠写真を撮り、帰りは膝の笑いをこらえながらなんとか下山。
のども渇いたので、再びトンネルを通り車を停めさせてもらったお店まで戻りました。
そこでちょっと早いお昼ご飯です。
私は「鮎定食」で、両親は名物の「しゃも蕎麦」にしました。
待っている間、セルフサービスの水を父と二人で何度もお代わりしていると、見かねたお店の人が大きなポットに水を入れて持ってきてくれました;;
一息ついたところに定食とお蕎麦が登場。
店先で焼いていた採れたての鮎と、これも名物の刺身こんにゃくが絶品。お蕎麦もかなり歯ごたえがあり、ちょっと濃い目のつゆが汗をかいた後にはとても美味しかったです。
お腹もいっぱいになり、十分に疲れも取れたので、次の目的地「竜神大吊橋」へ向かいます。
竜神大吊橋へは車で40分ほど山間を走ります。
見晴らしのいい駐車場につくとこちらもガラガラ。
橋の入り口にある受付で袋田の滝で買った共通券を提示して、いざ出発。橋の長さは375mあり、向こう側がかすんでよく見えません。
吊橋とはいってもとてもしっかりしていて揺れることはないですが、途中途中に下まで見える窓が開いていて、そこから覗き込むとなかなかの迫力です。
橋からは竜神ダムも見下ろすことができ、あたりは深い山々に囲まれています。
秋には紅葉がとても綺麗なのだとか。
橋の向こう側に着くと、下までの階段がありましたが、袋田の滝で汗だくになっていたのと、どれくらい下りるのかわからなかったので断念。
ここからは他にもハイキングコースがあるみたいです。
太陽が真上から容赦なく降り注ぐので早々に戻ることにしました。
お土産屋さんでアイスクリームを食べで火照った体をクールダウン。
次は「月待の滝」というなんとも情緒ある名前の滝へ行くとこにしました。
来た道を戻り、今日宿泊する大子町の市街地を抜け滝に到着。入り口に一番近い小さな駐車場に車を停め、少し坂を上ります。
「氷」の暖簾がはためく入り口を入ると、滝壺までの下り坂。
下には水車で蕎麦を引く工房と御茶屋さんがあり、そこを通り抜けると木漏れ日に輝く小さな滝がありました。
森の中にひっそりと流れ落ちる滝は、小さいながらもとても美しく、むしろ、袋田の滝より気に入りました。
もみじがたくさんあるので、秋にはかなり綺麗だろうなと思います。
この滝は後ろからも見れるので、滝壺まで下りて裏側へまわってみました。
水量が多くないので濡れることなく見ることができます。
周辺を少し散策して、御茶屋さんでちょっと休憩。
滝の音を聞きながらお茶ができるのでとても風情があります。
一息ついたらそろそろ本日のお宿へ向かいましょう。
大子町は袋田の滝にも近く、久慈川沿いにあるのどかな町です。そして、大子産のコシヒカリが日本一に輝いたお米どころでもあります。
今の時期、いたるところに綺麗な田んぼが広がっていました。
今日の宿は久慈川を渡ったところにある、大子温泉 やみぞです。
やみぞという前の由来は、
茨城・栃木・福島の3県にまたがる八溝(やみぞ)山系から、その名を付けました。(HPより)
とのこと。
こちらもやはり地震で被害を受け、7月1日にリニューアルオープンしたばかり。ロビーに入ると大きな窓から広い庭(ミニゴルフ場)と緑の山並みが見えました。
今回の部屋は3階の一番端っこの洋室で、窓からの景色は抜群です。
汗をたくさんかいたので、さっそくお風呂へGO。一番にチェックインしたので、貸しきり状態でした。
お湯は無色透明で匂いもありません。ここは「りんご風呂」が有名なのですが、それは9月からということで残念。
日帰り温泉も可能で、浴場の入り口には大きな休憩所もあるので、八溝山の登山の帰りに寄るのもいいかもしれません。
さっぱりしたあとは、夕食まで部屋でのんびり。父は休憩所にあったマッサージを堪能していました。
さて日も暮れ始め、綺麗な夕焼けが山並みを染める頃、楽しみにしていた夕食です。
1階の食堂へ行くと、私たち以外に一組しかいませんでした。
テーブルにはお品書きが置かれ、結構な数の料理が書かれています。
私たちが頼んでおいたのは「常陸牛会席」。他にワインを一本追加しました。
さっそく先付けと前菜が運ばれてきましたが、その綺麗さにびっくり。
ここは公共の宿で安いので、正直ここまでのを期待していなかったのですが、これはこの後からも楽しみです。
お造りからサラダから料理はどんどん続きます。
鮎の塩焼きはやっぱり絶品で天ぷらもサクサク。
そして日本一のコシヒカリは甘くもちもちで間違いない美味しさです。
お刺身はちょっと鮮度がイマイチでしたが、全体として種類も多くボリューム満点で大満足でした。
地震当時、ここで勤務中だった仲居さんとお話ししたのですが、本当に震度7にも8にも感じるくらいものすごい揺れだったそうです。
その後、放射能とかの影響もあり、板長さんたちも安全で美味しいものをと色々工夫されたとか。 スタッフのみなさんが一生懸命おもてなしをしようとする気持ちが伝わってきて、本当に応援したいなと思いました。
午前3時23分、地鳴りと共に大きな揺れが襲ってきました。
あわててテレビをつけると、福島県浜通りで震度5弱。私たちが泊まっていた大子町は福島との県境なので、結構な揺れでした。
山奥なので津波の心配はなかったですが、久しぶりに体験した大きな余震だったのでちょっと怖かったです。
朝7時半バイキング形式の朝食を食べ、9時半にホテルを出ました。
今日もいい天気で日差しが暑い。
久慈川沿いに来た道を通り、大洗に寄ってお昼にしました。私たちが入ったのは、 大洗海鮮市場 の、海鮮どんぶり亭。
お店にはギャル曽根ちゃんが来店したらしく、入り口には写真入の記事が張り出されていました。まだお昼ちょっと前の時間でしたが、店内は9割ほど埋まっていて忙しそう。
私は「いくらネギトロ丼」、母は「スペシャル海鮮丼」、父は「海鮮浜焼き(はまぐり・海老・イカ)」、そして旬の岩牡蠣を注文。
たいして待つこともなくすぐにやってきました。
漁港だから魚が美味しいのは当たり前なのですが、浜焼きのはまぐり最高だし、岩牡蠣でっかいし、汁からカニはみでてるし・・
父ががまんしきれずにノンアルコールビールを追加注文した気持ちがわかります。
個人的には、私が頼んだ「いくらネギトロ丼」がもう少し下のごはんが隠れるくらい、ネギトロといくらがどーんと乗っていたらカッコよかったなぁと思いましたが、岩牡蠣の大きさにビビッたのでヨシとしよう。
お腹がいっぱいになったあとは、周辺を散策してみることにしました。
容赦のない日差しの中、海辺のほうに行ってみると、たくさんの漁船や釣り船が停泊していて、真っ黒に日焼けした漁師さんが黙々と仕事をしてました。
その海沿いを歩いていくと、直売所や、有名な「かあちゃんの店」、回転寿司の「お魚天国」がありました。
私たちはその一角にある、飯岡屋水産でお土産を物色。
たくさんのお魚たちを見ながら店の奥に入っていくと、3月11日に襲われた津波の高さが記録されていました。
それを見ると、店内は完全に全滅したと思われ、よくここまで復旧したなと感心。
応援する気持ちも込めて、両親が、地震の時に協力しあったご近所さんたちに配る冷凍の干物のお土産を大量購入。
とても暑かったので、発泡スチロールの箱に保冷材を入れて渡してくれました。
両親がお土産を選んでいる間、隣にある「お魚天国」に行ってみると、入り口に寄せ書きのプレートが何枚も掲げてありました。
茨城では、ご覧の通り、野菜も魚もたくさん採れています。
ぜひ一度行ってみてほしいなと思います。
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