2011年9月。日本を代表する草津温泉と草津白根山を1泊2日で観光。草津では湯畑が見下ろせるホテル一井に宿泊し、温泉とグルメを満喫しました。快晴の中白根山へ登り、エメラルドグリーンの湯釜と高山植物を堪能。帰りには大滝乃湯で汗を流し、湯もみショーを観覧して草津を満喫しました。
誕生日を迎えるにあたり、草津温泉に行ってきました。
ツアーではなく、往復高速バスとホテルをネットで予約。
朝9時10分、草津温泉直行の高速バス「キラキラ号」で新宿の集合場所から出発。
今日はバス2台で運行とのこと。
車内は座席が広く、大きな足置きもあるので、靴を脱いでゆっくりとできます。これで片道2500円はお得。(同路線で軽井沢までは2000円)
途中一回トイレ休憩をはさみ、山深い絶景を眺めながら軽井沢に到着。ここでバスに乗っていた大半の人が降りてしまいました。
軽井沢から30分ほどで草津温泉のバスターミナルに到着。時刻は13時すぎ。新宿からおよそ4時間の道のりです。
さっそく地図を見て草津温泉の中心地、湯畑へ向かいました。 町のあちこちに案内板や道しるべがあるので迷うことはありません。
歴史を感じさせる路地を歩いていくと、5分ほどで湯畑に出ました。
目の前には、今日泊まる「草津温泉 ホテル一井」が堂々と聳ています。
お腹が空いていましたが、やっと来れた湯畑に感動し一周り。
エメラルドグリーンをした湯畑の周りには、お土産屋さんやお宿が並び、「ザ・観光地」
という感じです。
気軽に浸かれる足湯やベンチもあり、みんなそれぞれ、思い思いに楽しんでいました。
そろそろ空腹にも限度が来たので、湯畑近くの「らーめん 壱番」に入りました。
餃子と塩ラーメン、辛ネギ味噌ラーメン(だったかな?)を注文。
なんでも美味しく感じる空腹状態だったので、そんなに不満はありませんでしたが、う~~ん・・もうひとつ足りないというか、もうちょっとプロっぽいのが食べたかったなという感じです。(でもチャーシューは美味しかった)
とりあえずお腹もいっぱいになり、14時のチェックインの時間にもなったので、楽しみにしていたホテルへ向かいましょう。
案内にしたがって「草津温泉 ホテル一井」の正面玄関へ向かいます。
案内の通りに行くと、湯畑から坂を登らなければならないのですが、湯畑正面の一階にあるお土産屋さんの奥のエレベーターに乗ると、それで3階のロビーまで行くことができます。(後で知った)
玄関を入ると、仲居さんが揃ってお出迎え。受付でチェックインをすると、
湯畑側のお部屋を用意させていただきました。
とサプライズ発言。
予約したのが湯畑側ではない部屋(ちょっと安い)だったので、これには本当にビックリでした。なんせ、126室ある部屋のうち、湯畑が見えるのはたった25室で、草津でもあまりない眺望なのです。
予約するとき、誕生日だと伝えたから配慮してくれたのかもしれません。
さらにネットで予約すると、湯もみや温泉入浴などが選べる無料チケットがもらえます。
一井様、このご恩は忘れません。
新人さんっぽい初々しい仲居さんについて部屋まで向かいます。今回のお部屋は、4階の10畳和室バス・トイレ付き。
さっそく窓から景色を見ると、ドーンと湯畑が眼下に広がっていました。
予約時は、
別に窓から景色なんて見ないしいいや
と思っていましたが、実際見てみると、やっぱりこれは、ホテル一井に泊まるならこの眺望は押さえるべきだと思いました。
湯畑周辺は草津の中心地なので、観光客がたくさんいますが、喧騒はまったく気になりませんでした。
また、部屋にはエアコンはありませんが、草津は標高1200mあり、窓からは涼しい風が入ってくるので問題ありません。
しばらく湯畑を眺めながら休憩をして、草津温泉の散歩に出かけました。
草津の温泉街は、湯畑を中心に広がっていますが、そのほとんどのところを歩いて回れます。
もう15時だったので、白根山観光は明日にして、近くを少し歩いてみました。
ホテルを出るとすぐ目の前が湯畑ですが、到着したときよりも人が増えています。浴衣姿の人もちらほら現れ、ベンチで夕涼みをしたりして、なんとも風情ある風景。
湯畑からは豊富な温泉が沸きだし、滝となって流れ落ちています。
一回りして、湯畑向かいの高台にある光泉寺に行ってみました。
階段を上って仁王像が迎える門をくぐってさらに上へ。頂上まで着くと右手にかやぶき屋根のお堂がありました。屋根には草が生えて歴史を感じさせます。
本殿でお参りを済ませて、そこからバス停のほうへ向かいます。
ついでに明日行く白根山のバスの時刻を調べていくことにしました。
始発は9時ですが、もうちょっと早いのがあればいいのになぁと思いつつ、再び温泉街のほうへ。
まだ通っていない路地に入ってみます。
くねくねと入り組む路地がいい雰囲気。でも分かれ道にはかわいい道しるべがあるので迷いません。
また温泉街だけあって、いたるところから温泉が沸きだし、味のある湯宿や公共のお風呂、足湯が点在しています。
散策するときはタオルは必須。角を曲がると温泉がある感じなので、思い思いに浸かりながら楽しみましょう。
私たちはこのとき、ハンカチくらいしか持っていなかったので、横目で見て通り過ぎていきました。
そろそろ私たちも温泉に入りたくなったので、帰りがけに、地酒と地ワイン、果物を買ってホテルへ戻りました。
ホテル一井の温泉は、2つの源泉がひかれており、ひとつは白く濁った「湯畑前白旗源泉」、もうひとつは透明な「白根山万代鉱源泉」。
もちろん源泉掛け流しです。
宿泊客が多いので、さすがに貸切とはいきませんでしたが、湯船が広いのでゆったり浸かれました。
内湯が「湯畑前白旗源泉」で露天が「白根山万代鉱源泉」。そして肝心のお湯ですが、しっとりタイプの化粧水のような感じで、ぬるぬるしたお湯が肌に染み込み、
効いてます
というがすぐに実感できます。
お風呂から出るときは「上がり湯」はしないでそのまま上がるのがお勧めだそうです。出た後も肌はしっとり、体はポカポカ。いい~~お湯でした。
お風呂上りには、部屋で湯畑を眺めながら、
先ほど買ってきたワインをいただいて、夕食までの時間を過ごしました。
6時、お食事処へ向かいます。
今回私たちが予約したプランは、
大正ロマンを感じながら・・・和風コース料理
温泉から上がって、浴衣姿のままお食事処【季味の浪慢】にお越し頂くと、大正ロマン風にタイムスリップ。仕切りのあるテーブル席とアンティーク調のガラスが魅力な空間で、ゆっくりお食事が頂けます。(HPより)
というものです。
「大正ロマン」というのがどういうのかよくわからないですが、きっと「はいからさんが通る」のような感じなのだろいうと勝手に想像し、レストランの中へ。
入り口からブラン系で統一された落ち着いた雰囲気です。案内された席は、メイン料理の調理を間近で見られる位置。
テーブルは仕切りのあるボックス席で、すでに前菜のお膳が用意されていました。料理の上には、美しい達筆で書かれたお品書きが添えられています。
そのお品書きをどけると、かわいらしい品の数々が。どれもひと口サイズですが、種類があるので食べ応えがあります。
続いて、御造りと煮物がきて、榛名産豚の鍋が登場。これはかなりの量です。
御造りは普通、煮物はよく煮込んであって味が中まで染み込んでいます。鍋の豚はとても柔らかくジューシーで、汁も野菜や肉の出汁が出てとても美味。野菜や豆腐は地元産というからなおうれしい。
もうここらでお腹はパンパン。しかし次はメインの鉄板焼きが控えています。
私は魚(すずき)を、友人はお肉(牛ヒレ)をチョイス。すぐ後ろのオープンキッチンでシェフが焼いてくれたのを持ってきてくれました。地元産の温野菜が添えられています。
うう~~苦しい・・
もっとお腹が空いている状態で食べたかった。正直、味わう余裕がありません。
このあと出てきたコシヒカリのご飯となめこ汁、香物もほとんどギブアップ。あ~~もったいない。
でも、最後のデザートは・・・食べちゃいました。
こちらの夕食は、大食漢の男性でもきっと満足できると思います。
そうそう、こちらで食事を始めると、スタッフの人がテーブルに来て、
本日お誕生日と伺ったので
と言ってプレゼントをくれました。
部屋に帰ってからあけてみると、かわいい湯のみでした。「粗品です」と言っていましたが、この心遣いにとても感動。どうもありがとう♪
いったん部屋へ戻って、窓から外を見るとライトアップされた湯畑が見えました。やっぱり湯畑側の部屋がお勧めです。
食後の運動も兼ねて、夜の温泉街を散歩してみることにしました。
あこがれだった、
浴衣で温泉街
がついに実現。
湯畑は控えめにライトアップされていて、その光の中を湯気が立ち上っています。昼間に見るよりこっちの方が温泉っぽくていい感じ。
涼しい夜気の中をたくさんの人が浴衣姿でそぞろ歩いていて、それもまた温泉街の雰囲気をかもし出しています。湯もみのショーの場所では「温泉らくご」が開催されていて、その声は外まで流れていました。
ふと空を見上げると、あと数日で中秋の名月を迎える月が湯煙にかすんでいました。
なんて幻想的で風情のある景色。
日本っていいな~
つくづくそう実感できる時間でした。
湯畑を一周りしてから、光泉寺に行ってみました。
その途中に「源泉閣」というお店があるのですが、それが夜になると赤く灯り、まるで「千と千尋の神隠し」に出てきそうな佇まい。
ひとしきり写真を撮ってから、こちらもライトアップされたお寺の長い階段を上っていきます。
赤い門が夕闇に浮かび上がっていてとても鮮やか。門の両側には仁王像が納められていて、ライトによる陰影で迫力があります。
後ろを振り返ると、賑わう湯畑がぼんやり輝いていました。
こうやって浴衣で気軽に歩き回れる町というのは、来る人と住んでいる人との粋な暗黙の了解という感じでとっても素敵な文化です。
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