2013年5月。信州長野の北志賀高原よませ温泉を拠点に、善光寺参拝や世界で唯一温泉に入るニホンザルが見られる地獄谷野猿公苑を巡るのんびり旅の旅行記。標高の高い高原は、この時期、たくさんの花が咲き誇り春爛漫。
2泊3日で長野の北志賀高原にあるよませ温泉に行ってきました。
今回利用したのは、往復の交通とホテル(朝夕食付)のみで、滞在中は自由行動というツアー。
出発は新宿の都庁にある大型駐車場から。
バスはほぼ満席で、40名以上の参加です。
8時50分出発。
GWの谷間ということで、道も空いていてスイスイ進みます。
長野県に入って千曲川沿いの道になると、川岸の桜並木が綺麗に花をつけていました。
まさかここでお花見ができるとは。
■千曲川堤防の桜堤
高速を降りたところのお土産屋さんで昼食。
私は黒豚の豚角煮丼にしました。
ここで、地元のワインやチーズを仕入れ再び出発。
緑の草原に広がる果樹園の中を通りながら20分ほどでホテルに到着です。
新宿からは5時間弱でした。
今回宿泊した「よませ温泉 ホテル セラン」は、そのロケーションが素晴らしく、部屋や露天風呂からは北アルプスや長野の町が一望できます。
部屋は和洋室で、眺めのいい和室の手前にベッドルームがありとっても広い。
時刻は14時。
もうお風呂に入れるとのことでしたが、その前にホテルの周辺を散歩してみることにしました。
外は高原のさわやかな風が吹いて気持ちいい。
坂を上っていくと桜の木がありここでも花が咲いていました。
その裏の山はスキー場になっていて、さらに登れたので行ってみます。
斜面には蕗の薹やツクシがたくさん生えていてここでも春を感じられました。
しばらく散策してホテルに戻ると、駐車場の隅に「サンセットのビューポイント」なる看板を発見。
確かにここから眺める市街の向こう側に太陽が傾いて行っています。
天気が良ければ最高の夕陽が拝めることでしょう。
部屋に戻ってまずは内湯の大浴場へ。
ここからの眺望はないのですが、人も少なくのんびり温まれました。
お湯は無色透明で硫黄臭さもありません。でも温泉だけあって肌もしっとり、あがってからもずっとホカホカしてました。
お待ちかねの夕食は、バイキング形式でこれといった特徴もなく値段相応という感じ。
夕食の後、ホテル自慢の露天風呂に行きました。いったん外に出て専用の建物に行きます。
混んでいるかと思いましたが、ちょうど入れ違いで貸切状態に。
お風呂からは綺麗な夜景が見渡せて最高の眺めです。
これは入りに来る価値あり。
下の写真は部屋から撮影したものですが、ほぼこれと同じ景色が見られます。
気分も上々で部屋に戻り、来るときに買ったワインとチーズで晩酌しました。
あ~やっぱり日本の温泉は最高です。
バイキングの朝食後、ホテルが出してくれる9時40分発のバスに乗り込み、湯田中駅まで向かいます。
湯田中駅はとても小さくてレトロな感じがとても素敵。
今日は、長野電鉄で長野駅まで行き、そこからバスで善光寺まで行く予定。
湯田中駅10時11分初の特急「スノーモンキー」は、座席も広く快適です。また、特急料金が100円というのもうれしい。(長野駅までは全部で1230円)
長野駅までのどかな風景を眺めつつ、10時56分に到着。
地下のホームからJRの駅方面の階段を上ります。
そして、駅前から出ている善光寺行きのバス(150円)に乗り約15分。
バス停から参道を通り、仁王門をくぐると道の両側にたくさんのお店が並んでいます。
その先に重要文化財の山門があり、それを抜けると国宝の本堂へ出ます。
さすがに堂々たる姿。
本堂の中へは500円で入ることができます。内部の写真撮影は禁止。
さっそくチケットを買い、善光寺名物の「お戒壇めぐり」に挑戦。
以前にもしたことはありますが、こんな真っ暗だったっけ?というくらいの闇。
そして、この暗さに耐えかねず明かりをつける人がいるのでしょう。
入り口に「携帯の明かりを照らさないでください」のようなことが書かれた看板が。
なんでこんなことができるのか理解できませんが、
もしかしたらものすごい気持ちを込めてお戒壇めぐりに来た人がいて
明かりをつけることでそれが台無しになるかもしれない
とか、少し他人を思う想像力を働かせてほしいものです。
何も見えないというのはこんなにも恐ろしいものかと改めて実感しながら進みます。
へっぴり腰で壁を伝いながらしばらく行くと、右側の壁の腰の高さ辺りに金属の感触が。
これは「極楽の錠前」といってご本尊の下にあり、これに触れることでご本尊と結縁し、死後、極楽浄土へ導いてくれるというもの。
私もしっかりガチャガチャやり、極楽行きの約束を取り付けてきました。
友人が「極楽の錠前」を見つけられなかったと言って再チャレンジして帰ってきたあと、お寺のお坊さんが、これからちょうど12時のお参りが始まり、その時(と朝など限られたとき)しか見られない、御本尊の一光三尊阿弥陀如来が拝めるとのことでしばし待つことにしました。
この法要は、御本尊が安置されている瑠璃壇に懸かるお戸帳が上げられ、御本尊を安置する宮殿(くうでん)を見ることができるというものです。
12時になり、3人の僧侶によるお参りが始まりました。低い読経が耳に心地よい。
すると内陣奥のお戸帳が捲くられ金色に輝く宮殿がお目見え。
残念ながら私のいたところからご本尊の姿はよく見えなかったのですが、とてもありがたいときに居合わすことができてよかったです。
お参りを終えて本堂を出ようとすると、ダライラマ法王が善光寺にいらした際に、チベットの僧侶たちが作成した砂曼荼羅が展示してあるとの案内があったので、展示会場の史料館へ行ってみました。
本堂の脇をまわって、木立の中を抜けます。
本堂へ入るときに買ったチケットで、こちらも入ることができます。
ここも内部は写真撮影禁止。
東京へ出張中の仏像がいくつかありましたが、砂曼荼羅だけでも見る価値あり。
本来、砂曼荼羅は作ったらプジャをしてすぐに壊さなければならないのですが、こちらにあるのは特別に残させてもらったのでしょう。
そういう場合、曼荼羅のどこか少しだけ崩して完全な形は避けるそうですが、どこが崩されているのか見つけられませんでした。
また、展示室の一角に写経をするコーナーもあって、設置されている紙に自分の好きな一字と願い事を書き置いておくと法要をしてくれるようです。
史料館を出てそばの庭園の中を通っていくと、いきなり牛の親子の像が現れました。
なぜこんなところに?と立札を見ると、森永乳業から寄贈されたもので、名前をお母さんの方が「善子さん」、子供の方が「光子さん」、落としどころは、二つ合わせて「牛にひかれて善光寺」ということでしょうか。
今回の旅行の中で一番笑ってしまいました。
そろそろお腹が空いたので、昼食にします。
長野駅前でバスに乗るとき、ひとりのおばあちゃんから蕎麦屋のチラシをもらったので、そこへ行ってみることに。
チラシを見ると「そば処 小菅亭」といい、明治28年創業の老舗らしい。
雰囲気のある路地を歩いていくとお寺のようなユースホステルを発見。
こういうところに泊まってみるのも面白いかも。
参道から少し離れた場所にお店はありました。
店内に入ると奥に長細い造りで、昔ながらの雰囲気がいい感じ。
お客さんもいっぱいで、人気のお店のようです。
私はきのこ天もりそば、友人は天ぷらそばを注文。
少しして見た目も美味しそうなおそばがやってきました。
麺は細くこしもしっかり。
天婦羅もサクサクでうまい!
チラシをもらわなかったら来ることもなかったと思うのでおばあちゃんに感謝です。
おいしいおそばで元気も出たので、再び善光寺巡りへ。
ぐるりと外側を回って反対側から入ってみました。
帰りのバスの時間を気にしつつ、周辺を散策しお土産を買ってタイムアップ。
バスに乗り、長野駅で切符を買ってから少し時間があったのでJR長野駅の方に行ってみました。
その改札の向かいに観光案内所を発見。
明日「地獄谷野猿公苑」に行く予定なので色々聞いてみることに。
受付の女性に「温泉に入るサルを見たいのですが」と聞くと、すぐさまテキパキと関連資料を出して説明してくれました。
とても頼りになるので何かあれば行ってみるといいと思います。
時間になったのでスノーモンキーへ乗車。
行きに乗ったのよりも新しい感じで上の荷物置きとか飛行機のようでした。
湯田中に到着し、16時前に迎えに来たホテルのバスで戻ります。
帰ってからお風呂に入り、夕食は普通のバイキング。
食後に露天風呂に行くとまたほぼ貸切でした。
今日も夜景が美しい。
お風呂上りには、昨日買った地元のワイン(今日は赤)とチーズで乾杯。
あ~今日も幸せな一日でした。
→次は、世界で唯一温泉に入るニホンザルが見られる地獄谷野猿公苑へ
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