主な訪問地:シェムリアップ~アンコール遺跡~アプサラダンス鑑賞
世界遺産アンコールワットを入場制限がある第三回廊まで観光。行列に並んで急な階段を上ると、見事なレリーフが回廊を埋め尽くし、所々に開けられた石の窓からは夕暮れ迫るカンボジアの風景がどこまでも見渡せた。アンコールワットをオレンジ色に染める夕日を鑑賞し、夜は民族舞踊アプサラダンスを観ながら美味しいカンボジア料理をいただいた。
午後は、いよいよアンコールワットの観光です。
時刻は15時ですが、まだまだ日差しが強い。
午後からは4人で周ることになり、午前中のとは一回り小さな車にのって出発。
遺跡の入り口で車を降りチケットをチェックして、環濠に渡された参道を歩きます。
道の右側はきれいに修復されていますが、左側は修復前のまま残されていました。
西塔門の両側には高い外壁が続き、まだ本体は見えません。
西塔門から中に入ると薄暗い回廊が続き、格子が美しい連子状窓から光が差し込んでいました。
少し行くと、立派なヴィシュヌ神像が静かに佇み、地元の人がお祈りを捧げています。
そこを通り過ぎ回廊から出た所の壁に、歯を見せて笑う珍しいデバターがあります。角度的に写真を撮るのが難しく、場所も狭いので観光客で混んでいました。
またこの辺りでは美しいデバターをたくさん見ることができます。
そして西塔門から出ると、
きたーー
テレビ、雑誌、ガイドブックなどでさんざん見てきた光景が目の前に広がりました。
遠くのほうに3つの塔が立っています。
まっすぐに伸びる参道をさらに歩いていくと、パンフレットなどによく載っている、
池に映るアンコールワット
の撮影ポイントがありました。もちろん写真ストップです。
修復中のシートがちょっと邪魔でしたが仕方がない。アンコールワットは午後が順光になるので、無難に写真を撮ることができます。
とりあえず有名どころの風景は抑えることができました。
池の脇にはお土産屋さんが数件ならんでいて、お坊さんの姿も見えました。
階段を上って一段高い場所へ行くと、アンコールワットが一層近くなります。広場を進んでいよいよ内部へ。
まずいきなり現れるのが、有名な第一回廊のレリーフ群。こまかい彫刻が壁一面にびっしりと彫られています。
アンコールワットでもメインの場所なので観光客が多く、また、光が均一にあたっていないので、私の腕ではなかなかうまく写真が撮れない。
レリーフの中でも有名な絵柄の前でガイドさんが説明してくれるのですが、どれもちゃんとした物語があって、アンコールワット初心者の私には有難かったです。
第二回廊への階段を上り、回廊に囲まれた中庭に出ると、中央に第三回廊が聳えていました。
次はあそこまで上るのですが、第三回廊へは入場が制限されていて、一度に100人までしか入ることができないそうです。
本来の第三回廊までの階段はとても急角度ですが、新しく観光客用の若干斜度が緩いものが設置されたので、観光客はそのしっかりとした手すりつきの階段で上り下りできます。
上るために行列ができていたのでそこに並んで順番を待ちますが、列は途切れることなく進み続け、階段の下で服装のチェックは受けるものの、特に人数を数えている雰囲気はありませんでした。
ただ、階段の上からも人が続けて降りてくるので、うまく回っているのでしょう。
さて、上る順番がきました。
ガイドさんによると、新しい階段が設置されるまでは、上からおっこちて亡くなった人もいるらしい。
階段を前の人に続いて上っていくのですが、遺跡のよりは傾斜が緩いとはいえ、けっこう見晴らしも良く高度感があるので、高所恐怖症の人はちょっと怖いかもしれません。
無事てっぺんまで上り、回廊の中へ入ります。
もう夕暮れなので薄暗いですが、ところどころにあいた窓からは、夕日が斜めに差し込んで綺麗な影を作っていました。
その窓から外を見ると、階段の下の人が小さく見え、遠くは広大なジャングルまで見渡せます。
■動画:アンコールワットの第三回廊からの眺め
中央の広場からは、中央祠堂の塔が間近で見え、その周りにはすばらしいデバターをいくつも見ることができます。
また人数も制限されているので、比較的ゆっくりと過ごすことができました。
■動画:アンコールワットの第三回廊
このあと夕日を見ることになっているので、時間を気にしつつ下りの階段の列に並びます。
上るより下るほうが怖いので、みんな手すりをがっつりつかんで下りていました。
夕日スポットへ行くまでもいろいろと見学です。
スカートの丈がだんだん短くなっていくデバターや唯一の作りかけのデバター、
第一回廊に下りて東面のレリーフは「乳海攪拌」、
南面は地獄に突き落とされ苦しむ人間が描かれている「天国と地獄」になっています。かなりリアルで生々しい。
いったん第一回廊から出て、アンコールワットが綺麗に見えるポイントで写真撮影。
つづいてアンコールワットの中心部「十字回廊」へ向かうと、その少し前に、森本右近太夫一房という日本人が江戸時代に書いた落書きがありました。
そして十字回廊の中心では、上を見上げると石の継ぎ目が十字になっています。
再び回廊に入ると、ちょうど夕日が差し込んで黄金に輝いていました。
連なる柱がレリーフの上に影を落とし、とても神秘的。
回廊から外を見ると、夕日に染まるアンコールワットを見るために池の向こう側に人だかりができていました。
私たちもその光景が見たかったので、そちらに行ってみます。
回廊から出て後ろを振り返ると、昼間は黒い遺跡が、今はやわらかいオレンジ色に染まっていました。
どんどん太陽が沈み、池に着くころにはちょっと光が弱くなってしまいましたが、やはり池に映るアンコールワットはそれでも十分美しかったです。
夕焼けの空の下、続々と帰る観光客と共にアンコールワットを後にしました。
辺り一帯が夕暮れ色に染まっていてとても綺麗。
地元の人は無料で入れるので、環濠のほとりで夕涼みをしたり行商をしたり、なんとものんびりとした風景が広がっていました。
さてこのあとは、アプサラダンスという民族舞踊を見ながらのディナーショーです。
レストランに着くと、入り口で踊り子さんたちが出迎えてくれました。席はステージ近くに案内され、料理はブッフェ形式で、中華、カンボジア、肉料理などのコーナーに分かれたかなり大規模なもの。
ショーの開始は7時半からなので、それまでに料理をとっておきます。種類もたくさんあり、味も普通に美味しくいただけました。
7時になり、踊りの前の軽い演奏が始まりました。やる気のなさそうなゆる~い感じが東南アジアっぽい。
ひととおり演奏が終わり、きらびやかな衣装を着た踊り子さんたちが登場。
絶対スタイルの良さが要求される衣装ですが、それゆえ、着こなしているみなさんはとても綺麗。
この踊りの特徴でもある指先の柔らかい動きはすばらしく、ちょっと真似をしてみましたが、とてもじゃないけどあんなに曲がらない。
色々な意味を表す指の形を目でおいつつ、ショーが終了しました。
そのあとステージで一緒に写真を撮り、ホテルへ帰還。これで今日の観光は終了です。