主な訪問地:シェムリアップ~アンコール遺跡
朝4時半に起きアンコールワットの朝日を鑑賞。東洋のモナリザがあるバンテアイ・スレイや眺めのいいプレ・ループなどのアンコール遺跡を観光。一年で一番涼しい気候の12月でも、昼間は強い日差しが照りつけるため、日陰のない遺跡めぐりは少々体力を消耗した。
まだ真っ暗な4時半にモーニングコール。
なぜこんなに早起きなのかというと、今朝はアンコールワットの日の出を見に行くのです。
早朝のカンボジアは肌寒い。5時半前にロビーに行くと、ガイドさんはダウンジャケットを着ていました。気温は20度くらいだそう。
車に乗りアンコールワットにつくと、こんな時間にもかかわらずすごい人。
空には丸い月が浮かんでいて、ガイドさんの懐中電灯とその明かりを頼りに進んでいきます。
写真スポットの池のほとりまでいくと、そこはもう鈴なりで、最前列は三脚をがっつり立てた写真目的の人たちで陣取られていました。
私も何とか人の間から写真を撮ろうとがんばりましたが、普通に構えたのではどうしても人の頭が入ってしまいます。
なので仕方なくカメラだけを高く持ち上げていちかばちかの撮影になりました。
6時。空はだんだんと明るくなり、赤紫色に染まってきます。それが、アンコールワットと共に前の池に映りこんでとても綺麗。
適当に数枚撮りましたが、なんとか1、2枚はうまく撮れているものがありました。
いったい何時からくれば一番前が確保できるのかはわかりませんが、相当気合を入れないと無理ではないでしょうか。
そのあとは、少し離れて朝日の撮影です。
これもいい場所はすでに人がたくさんでしたが、池のほとりほどではありません。
少しすると真っ赤な太陽がじりじりとジャングルの向こうから昇ってきました。
季節的にアンコールワットの真後ろからの日の出とはいきませんでしたが、なんとか両方を一緒にフレームに収める構図で撮影できました。
感動的というよりは、根性の日の出見学を終え遺跡を出ると、遠くのジャングルの上に気球が浮かんでいるのが見えました。
環濠には朝もやがうっすらと立ち込め鏡のようにあたりの風景を映しています。中の池で思いっきり撮影できなかった分をここで補い、朝食のためにホテルへ戻りました。
ホテルで朝食を食べ、8時半に再び出発。
最初の目的地はスラ・スランです。ここは王様の沐浴場だったところだそうですが、沐浴場というより巨大な池。
あんまり大きいのも落ちつかなそう・・
その沐浴場の道を挟んだ向こうに小さなお店が並んでいたのですが、そこで面白いものを発見。それは、ペットボトルに入ったガソリンです。 容量もすぐにわかるし、小売なので安いから便利みたいです。
次に向かったのはプレ・ループ。
入り口を入ると、綺麗なピラミッド型をした寺院が現れました。赤茶色の遺跡が青空に映えてとても綺麗。
死者を荼毘に付したといわれる広間を抜け、まっすぐに伸びる階段を上ると、遠くまで眺めることができとても気持ちがいい。
遠くには、アンコールワットと気球も見えます。
最上部には祠堂があり、女神のデバターや象に乗る雷神のレリーフなどを見ることができます。
ここは比較的人も少なく、雄大な景色の中に建つ遺跡をゆっくりと楽しむことができるのでお勧め。
遺跡では近所の子供たちがポストカードやアクセサリーを売っていたのですが、ポストカードなんかはちゃんとしたお土産屋さんで買うよりかなりお得。いくつか買っていきました。
次に向かったのはバンテアイ・サムレ。
車を降りて、まっすぐに続く赤い道を行くと東門に到着。周りは高い砦になっています。
中に入るとマチュピチュの住居地区を彷彿とさせるような回廊があり、内側に祠堂が建つ第二周壁の東塔門に続いています。
東塔門から内側へ入ると狭い中に祠堂や経蔵があるので、段々が多く、全体的にどっしりとした重厚なイメージです。
でもそのゴツゴツした感じが、影と光のコントラストを生み出していてとても美しい。
階段を下りて上って中央祠堂に入ると、死者の灰を流したといわれる石の箱があり、お花が供えられていました。
この寺院にも色々なレリーフがありましたが、一番印象に残ったのは、ガイドさん曰く、
アンコールのアンパンマン
という石の彫刻。まあ、そう言われれば見えなくもないかも。
他にも、良く見かけるナーガのレリーフや、サルが阿修羅の○○をつかんでいるという変わったものまであちこちに隠れています。
こちらも人が少なく、ゆっくり静かに見学できました。
午前中最後の遺跡は、バンテアイ・スレイです。
ここは、赤い砂岩で作られたレリーフの美しい寺院で、東洋のモナリザと言われるデバターがある場所です。
観光客にも人気で、さきほど訪れたバンテアイ・サムレとは比べ物にならないほどの人でした。
入り口の東門から入ると、赤い石が敷き詰められた参道が続き、リンガを模した石柱が並んでいます。
第一周壁の門を抜けると参道の両側に環濠があり、ここからバンテアイ・スレイが水に映る写真を撮ることができます。
環濠には、ハスの花が綺麗に咲いていました。
いよいよ第二周壁の塔門を抜けます。
この門には、カーラがヴィシュヌ神の上に座っている、最も美しいとされるレリーフが施されています。
中に入ると、見事な赤い遺跡が立ち並んでいました。敷地は狭いですが、その分ぎゅぎゅっと凝縮された贅沢な感じ。
今まで見てきた黒っぽい遺跡とは異なり、本当に鮮やかな紅色です。そしてその赤い石は様々なレリーフで彩られまさに芸術。
門をくぐってすぐ目の前にある中央祠堂に東洋のモナリザがあります。
しかし、近づくことができず、肉眼ではあまりよく見えませんでした。(バンテアイ・スレイにあるデバターのことをまとめて東洋のモナリザという説もあるようです)
ぐるりと一周できますが、どこから見ても精巧で素晴らしい遺跡です。
アンコール遺跡の中でも群を抜いて美しいと言われるのも納得。
炎天下の中、自由時間をめいっぱい使ってじっくりと見学しました。
帰りはお土産屋さんが村のように集まったところを通り退場。
日陰がなく天気の良い日は暑いですが、ここは必見の遺跡です。
今日のお昼はタイ料理です。
連れて行かれたレストランはまだ新しくとても綺麗。中に入ると、初日に別行動になったツアーの人たちがいました。
まず飲みものを注文。
私はマンゴージュース、友人は椰子の実ジュースにしました。マンゴーはグラスで来たのですが、やしの実は実がまるごとやってきました。
料理はコースになっていて、日本語のメニューが置いてあります。
まずは「ナスとチキンミンチのピリ辛サラダ」。暑いときにこの冷たくて辛いサラダはとても美味しい。
そしてメインはワンプレートに彩りよく盛られてきました。
「タイ式グリーンカレー」「チキンとカシューナッツの炒め物」「ポークミンチと野菜のオムレツ」「魚の炒め物レッドカレーソース添え」「ジャスミンライス」
これが見た目も美しいし、とってもうまい!
真ん中のスープはお代わりしたいくらいでした。
最後にデザートは、「季節のフルーツ」。南国らしい色鮮やかな果物が美味しかったです。
食後のコーヒーを飲んだ後、このレストランの中庭が綺麗だったので、ちょっと散歩。
午後には閉じてしまうハスの花が浮かんでいました。
このあとはホテルに戻ってお昼休み。
一緒にいたツアーの人は、このお昼休みがもったいないと言っていましたが、一番暑い時間帯を涼しいホテルの部屋で休めるこの数時間は、 私たちにはとてもありがたかったです。