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世界遺産平泉と東北の紅葉巡り-#2

紅葉の名所で紅葉狩り

主な訪問地:平泉~須川湖~小安峡~鳴子峡~鹿島神宮

世界遺産平泉から山を越え、小安峡から鳴子峡など東北の紅葉の名所を巡る。渓谷の中に降り立つと、360度色とりどりの秋の色に包まれた。

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2日目:平泉~須川湖~小安峡~鳴子峡~鹿島神宮

朝6時。
朝風呂へ向かうべく部屋をでると、廊下の窓から紅葉した渓谷が見えました。
昨日は暗くてわからなかったのですが、部屋から見えるのは住宅と道路だったので、なんで部屋をこちら側にしなかったんだろうと疑問。

お風呂につくと、朝風呂目当てのお客さんがたくさんいたので、しばらく近くの休憩所で時間をつぶしてから入りました。
お陰でまた露天風呂を貸切。 目の前には廊下から見えた渓谷が広がっていました。残念ながらどんよりと曇り空なので、朝日を浴びながらの入浴とはいきませんでしたが、寒い中入る露天風呂は格別です。

さっぱりしてから朝食です。
昨夜とは別の大広間に、かなりの数のお膳が奥からズラッと並んでいました。来た人から順々に詰めて座るのですが、なんだかもう何かの合宿や研修のような感じ。
朝食の料理自体は品数もあり、食べ応えはありましたが、旅館全体の印象としては、同じ料金帯の旅館と比べるとちょっと残念な印象でした。

瑞泉閣の朝食瑞泉閣の朝食

ただ、ネットでの評判はなかなか良いので、今度この方面に来ることがあったら、ツアーではなく個人で泊まってみたいと思います。

出発まで少し時間があったので、ホテル自慢の庭園を散歩してみました。
広大な庭には小さな滝などもあり、庭の向こう側の崖の下には青い綺麗な川が流れています。

瑞泉閣
瑞泉閣
瑞泉閣

晴れていたらもっと絶景なのになぁと後ろ髪惹かれつつ、女将さんに見送られて出発しました。

今日は東北の紅葉の名所巡りです。
やはり晴れた青い空に太陽の光を浴びる紅葉の風景を写真に撮りたいので、ひたすら晴れろ晴れろと念仏のように唱えていました。すると、願いが通じたのか、程なく雲が切れ陽が差し始めてきました。
色とりどりに染まった森の中には朝もやうっすらと流れ、そこに眩しい朝日が差し込んで、ため息が出るような美しさです。

あ~~ここで降りて写真が撮りたい

しかしここはツアー。バスを止めて下さーい!とはもちろん言えず、流れ去っていく絶景をしっかり目に焼き付けてお別れしました。

日光のいろは坂のようなくねくねとした山道を登っていきます。朝早いせいか、こんなに紅葉が綺麗なのに他の車がほとんどなく快適。
高度を上げるにつれ視界が開け、遠くの山々まで見渡せるようになりました。麓はあんなに綺麗だったのに、上まで来ると木々の葉はほとんど枯れ落ちて、すっかり冬への準備に入っています。

栗駒山の峠を越えると、いきなり大きな建物「須川温泉 栗駒山荘」が現れました。部屋からの景色はさぞかし絶景だろうことを容易に想像できるロケーション。
あとでHPを調べてみると、国内第二位の湯量を誇り、宿の展望大浴場からは、標高約1100mの大パノラマが拝めるそう。
ここはぜひ一度泊まってみたい山荘です。

下りになった道をしばらく行くと、今日最初の観光地「須川湖」に到着。真っ青な空の下に静かな湖面が鏡のようです。
湖畔を一回りできるのですが、そんな時間はないので少し歩いて写真撮影。
紅葉の葉がほとんど落ちてしまっているので残念ですが、まっさかりの頃だったら本当に綺麗だろうなと思います。

須川湖
須川湖須川湖
須川湖須川湖

ここの入り口にトイレがあるのですが、明日から通行止めになるということで、昨日閉めてしまったとか。
みんな、少し歩いた奥のほうにあるトイレに行きましたが、ひとつしかないらしく、順番待ちに時間がかかっていました。
人数の多いツアーはこういうところが不便です。

美味しい空気をいっぱい吸い込んで、次の目的地に出発。
山をどんどん下っていくと、まただんだんと紅葉に色づく木々が増えてきました。よく「山全体が燃えているよう」と表現されますが、まさにそんな感じ。

■岩手と秋田の県境あたりの紅葉

■秋田県の小安峡近くの紅葉

天気もすっかりよくなり、絵巻物のような風景によろこんでいると、県境を越えた秋田県の紅葉の名所「小安峡」に着きました。
須川湖とはうってかわって、たくさんの観光客でにぎわっています。

小安峡小安峡

さっそく谷底に続く階段を下りて皆瀬川沿いの遊歩道を散策。
赤や黄色の葉に澄んだ緑色の川、そして上を見上げると河原湯橋が谷を跨っています。

小安峡小安峡
小安峡小安峡

渓谷の岩壁からは温泉が勢いよく噴出し、あたりにもうもうと湯煙が立ち込めていました。

小安峡小安峡

その中をカメラを庇いながら突き抜け、さらに進んでいくと岩壁を登る階段があります。
母はそこを上り、父と私は「景色が綺麗だから」ともう一度戻って、景色を楽しみました。

小安峡

息を切らしながら階段を上りきり、橋の上で母と合流。
上からは小安峡を一望できるのですが、これがまた美しい限り。一面の赤い絨毯の間のはるか下に濃い緑の皆瀬川が一筋流れ、かなりの高度感がありますが、そのコントラストに身を乗り出して見入ってしまいました。

小安峡小安峡
小安峡小安峡
小安峡小安峡

■紅葉に燃える秋田県の小安峡と皆瀬川

夢中になって写真を撮っていたら、近くにいた両親の姿が見えなくなったので辺りを探すと、橋のたもとに出ていたアイスの屋台にいました。
そばへ行ってみるとのぼりには「ババヘラ」と書いてあります。
母の注文を受けたおばさんは、ヘラでアイスを器用にすくい、コーンの上にバラの形を形成していきます。

ババヘラババヘラ

後で添乗員さんに聞くと、「ババヘラ」とは、おばさんがヘラでアイスをすくって売る店で、この辺りでは名物なのだとか。
腕の立つ「ババヘラ」になると、母がやってもらったような、バラとかの色々な形を作ってくれるのでリクエストしてみるといいそうです。

お土産屋さんでオヤキを買い、大満足の小安峡を後にしました。
バスの中では、オプションで頼んでおいた「釣りキチ三平」弁当が配られ、自分のお腹の空き加減で好きな時にいただきます。

「釣りキチ三平」弁当「釣りキチ三平」弁当

次の目的地は、また県境を越えて宮城県にある「鳴子峡」。ここも言わずと知れた紅葉の名所です。
それだけあって、さすがに観光客の数が段違いでした。渓谷をとりまくように設置されている手すりには人が連なり、休憩所はどこもいっぱいで売店には行列ができています。

でも、この景色を見れば、ここに人が集まるのも納得。見事な色彩が渓谷全体を覆っていました。
その中に白い大深沢橋がちょこんと顔を出し、鳴子峡の有名な景色を作っています。

鳴子峡鳴子峡

遊歩道があるので歩きたかったのですが、前日に落石事故があり、けが人も出たとかで通行止めになっていました。
仕方がないので渓谷には下りずに橋の方へ行ってみます。

落ち葉でふかふかの道を進んでいくと、三脚にカメラをセットした人たちを発見。
何かを待っているようなので聞いてみると、もうすぐ陸羽東線の電車が来るのだそう。見ると、木々の陰から山間に開いた小さなトンネルが見えました。

陸羽東線のトンネル

あそこから電車が出てきたらさぞかし絵になるだろう

というのは明々白々。
出てくるまでまだ少し時間があったので、ただ待ってるのももったいないので近くを散策。
また少し曇ってきてしまったので、鮮やかさには欠けますが、それでもこの景観は迫力があります。
ぜひ遊歩道をあるいて渓谷の中まで歩きたかった。

鳴子峡鳴子峡
鳴子峡鳴子峡
鳴子峡

そろそろ時間になったので場所を探しつつ、結局橋の上にしました。すでに同じ目的の人たちがたくさんいて、電車がくるのを待っています。
なんとかその人たちの顔の間からレンズを突っ込み、不安定ながらも場所を確保しました。

少し待っていると、なんの前触れもなく電車が登場。 あちこちから一斉にシャッターを切る音が響きます。
私も急いであれこれ構図を変えながら何枚も撮りましたが、当の電車は渓谷に出るとスピードを緩めてくれるので、(もちろん私たちのためではなく、電車に乗っている人のため) そんなに焦らないでも十分に撮影できます。
父も別のポイントからの撮影に成功し、思わぬ拾い物をした感じで意気揚々と引き上げました。

陸羽東線陸羽東線
陸羽東線

最後は、鳴子名物「こけし」の工房へ立ち寄ります。
お店には王道のものから変り種まで様々なこけしが並んでいました。こんなにたくさんのこけしに囲まれるとなんだか圧倒されます。

「こけし」の工房

ただ、正直こけしにはあまり興味がなかったので、その工房の向かいにいた牛の親子を見物して時間を潰しました。

牛

すべての観光を終え、再び長い道のりを走り茨城へ帰ります。
途中何度か、広大な東北の風景の中を走る陸羽東線と並走。なんとものどかな風景です。

■JR陸羽東線

■紅葉電車のJR陸羽東線と美しい田んぼ

休憩をはさみながら、鹿島神宮に着いたのは20時半。
茨城からなら東北は近いと思っていましたが、いや、遠かった~。
これなら2泊3日以上は必要だと思いつつ、充実したツアーを終えました。

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