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箱根湯本一人旅旅行記

逗留湯治の宿「養生館はるのひかり」と箱根湯本の見所巡り

養生館はるのひかり

2017年1月。一人旅用の個室も完備している逗留湯治の宿「養生館はるのひかり」に宿泊。地元の無農薬野菜を中心とした養生食の料理と眠気を誘う源泉掛け流しの温泉で心身ともにリフレッシュ。レトロな館内はどこまでも静かで日常の生活を離脱することができる。翌日は、箱根湯本の見所を散策。早雲寺やパワースポットの「玉簾の滝」など歩いて周れるスポットを訪れた。

1日目:都内~箱根湯本

箱根湯本駅からシャトルバス(100円)で宿へ

インターネットで箱根の温泉宿を探していたら、一目でビビッとくるお宿を発見したので、すぐに取材の申し込みをして行ってきました。
都内の自宅から箱根までは、ロマンスカーなどを使わなくても2時間ほどで行けるので、のんびりローカル線を乗り継いで向かうことに。小田原が近づいてくると海が見え始め、旅行気分が高まります。

車内から

箱根湯本駅に着いたのは14時半前。
この日は日曜日でしたが、たくさんの旅行客で賑わいさすが人気の温泉地という感じ。うわさには聞いていましたが、外国人観光客も多く、あちこちから外国語が聞こえてきました。

さて、駅から宿までは歩いても行けるのですが、行き方に自信がなかったので駅前から出ているシャトルバス(100円)に乗って向かいます。このシャトルバスは、各旅館を回ってくれる便利なもので、方面別に3コースあります。それぞれのコースの乗り場には行先の宿の名前が書いてあるので確認しましょう。

乗り場は、駅の改札を出てすぐ左にある連絡通路を渡り道の反対側。乗るときに宿の名前を言うと、すぐ目の前で降ろしてくれます。日曜日だからそんなに混まないかなと思っていたのですが、これが立ち乗り客も出るほどの混雑ぶり。コースの最初の方で降りる場合は、前の方に座っていた方がいいです。

箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本

ぎゅうぎゅうに詰め込まれ、ようやく出発。いくつかの旅館やホテルに寄りながら進み、私が泊まる宿まではおよそ10分ほどで着きました。


団体さん、お子様お断りの湯治宿「養生館はるのひかり」

シャトルバスを降りると、茅葺屋根の立派な母屋が見えました。周りの竹林や山々の風景とあいまって、なんだか日本昔話のよう。

養生館はるのひかり

今回宿泊する、ネットで発見してビビッときたお宿というのは、箱根湯本温泉 「逗留湯治」の宿 養生館はるのひかり


名前の通り、箱根の温泉に逗留して養生することを目的としたお宿です。


養生館「はるのひかり」とは
昭和21年にこの地で開業しましてから、七十年近くが過ぎました。
かつてこの場所は、財界人のあいだで数寄茶の趣味が広がった大正初期に、(旧)三井財閥中枢の、三井合名の重鎮であった有賀長文氏が、広大な茶庭に茶室を配した別邸として建造された場所の一部でございました。
温泉宿としての開業の当初は、今も残る茶室一棟からの始まりでした。竹藪の中に茶室一棟。その趣から「雀のお宿」と呼び慣わされてまいりました。おのずと、一日一組がその始まりでございます。やがて棟を増やし、建て増しを重ねながら現在に至ってまいりました。
激動の時代の幾星霜、時代とともに移り変わってまいりましたが、創業七十年を迎えるにあたり、開業の原点でありました温泉宿の根本に立ち還るべく、源泉湯治、養生の施設として、このほど改装工事を終えました。増築した過半を撤去して、十余室の小さな宿に成りましたが、ひと晩の、夢のような饗宴の宿ではなく、長逗留をしながらご自身と向き合っていただけるような宿屋として、仕立て直しました。(宿の案内より)


湯治について
江戸時代、箱根の湯治といえば七日ひと巡りがそのスタイルで、これを二巡り三巡りする湯客も多かったと伺います。これだけの長逗留のできる心の余裕こそあれば、たいがいの疾患は湯で癒されたことと思います。
しかし、慌ただしい日々を過ごさざるを得ない現代人にとっては、かなわない夢のような湯治とも映ります。
そこで、せめて一泊で慌ただしくお帰りになるのではなく、どうか連泊なさって「何もしない一日」を味わっていただきたい、それが私共の願いです。
ご承知のように、温泉には様々なミネラルや有効成分が溶け込んでいて、体の疾患には効きます。でも、肝心なのはご自身の身の内と向き合っていただき、内なる悲鳴を聞きとってあげたいと、思う心から湯治は始まります。
どうぞ安心してお一人で、あるいは気のおけないご友人や、ご夫婦でご利用なさってみてください。(宿の案内より)

写真を何枚か撮りながら母屋へ近づくと、宿の方が扉を開けてお出迎えしてくれました。

養生館はるのひかり
養生館はるのひかり

中へ入るとすぐにフロントがあり、その奥の茶室のあるロビーでチェックインの手続きをします。天井の立派な梁や黒光りする床と縁側、部屋の片隅の釜戸など、レトロ好きにはたまらない空間です。

養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり

先客がいたので縁側に座って順番を待っていると、ウェルカムドリンクの生姜シロップ湯が出されました。生姜の香りが立つ甘いお茶でほっこり体が温まります。

養生館はるのひかり

私の番がきて窓際の席に移動。ここで、宿に泊まる際の様々な説明を受けたり、食事の時間などを決めたりします。説明は、館内の見取り図や注意点など書かれた紙を使ってやってくれるのでとてもわかりやいものでした。


広々和室を独り占め

一通り説明を聞いたあとは、宿の人の案内で部屋へ向かいます。
母屋のロビーから外に出ると、こじんまりとした中庭があるのですが、ここには6月になると蛍が舞うそう。

その中庭を見ながら屋根の付いた小路を歩き宿泊棟へ入ります。
増改築を繰り返しエスカレーターの設置ができないため、赤い絨毯が敷かれた階段を部屋のある三階まで上っていきますが、静寂に包まれたレトロな雰囲気がたまらなくステキ。
写真を撮りたくてうずうずしますが、荷物もあるしまずは先に部屋へ向かいます。

今回私が予約したのは、和室十畳と広縁の「Aタイプ」でこの宿で一番スタンダードな部屋。靴を脱いで襖を開けると、想像以上に広い和室と畳のいい香りで思わ歓声が漏れました。

養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
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養生館はるのひかり養生館はるのひかり
養生館はるのひかり養生館はるのひかり

部屋にはスリッパと枕が二種類ずつあり、好きな方を使うことができます。またフェイスタオルは肌触りのいい「丁子染(ちょうじぞめ)」というものが置かれていました。


癒しの丁地染
丁子:フトモモ科、小枝の先に群がってつき、紅色の萼筒の先に四枚の白い花弁が開く。
丁子は古来より、薬用や香水、香染、スパイスなどだけでなく、防虫、防カビ、日本刀の錆止めなどにも用いられ来ました。記録では、紀元前三世紀の中国の宮廷で皇帝と話すときに口臭消しとして口に含んだとあります。エジプト、ギリシアでも知られ、日本では正倉院御物の保存に使用されたりしています。(説明書きより)

色々と細かいところにも気が使われていて、宿への期待値がぐんと高まります。
また、宿の人の案内はここまでで、あとはチェックアウトまでこちらが必要としない限り誰も来ないのですが、放っておいてほしい私にとってはありがたいシステムです。


レトロな「養生館はるのひかり」の館内探検

荷物を置いて、さっそくレトロな館内の探検に出発。まずは宿泊棟を上から下まで歩き周ってみました。とても静かなので、知らず知らず忍び足になってしまいます。

養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
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1階の入口を通り過ぎ読書室へ。大きなソファが置かれた室内には静かな音楽が流れとても居心地がいい。部屋の隅にはコーヒーと紅茶(100円)が置かれ、セルフサービスで飲むことができます。本棚には、雑誌や写真集、健康に関する本などがありますが、自分で好きな本を持ってくるのもよさそう。

養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
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そして最後に中庭へ。庭はぐるっと一周することができ、いろんな角度から庭園を眺めることができます。ここに蛍が舞ったら綺麗だろうな~。

養生館はるのひかり
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庭の片隅には喫煙所もあるので、どうしても吸いたい場合はここへ来ましょう。館内は全て禁煙です。

養生館はるのひかり

眠気を誘う源泉掛け流しの温泉

一通り館内を見て周った後は、宿泊棟にある温泉に入りに行きました。
宿には浴場が二か所あり、時間で男女が入れ替わります。今の時間は、女性は二階にある広い方のお風呂でした。

養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり

脱衣所には、水に濡れても大丈夫な防水加工をされた本が置いてあり、誰でも自由に利用することができます。

養生館はるのひかり

さっそく一冊持ってお風呂の中へ。(お風呂の写真はこちら

カランは3つあり、それぞれ離れているので隣に人がいてもあまり気になりません。洗い場には本物の「石けん」が置いてあり、肌にとても優しいそうです。

こちらの浴槽は温度別に3つに分かれていて、奥から手前にかけてぬるくなっていきます。温泉は、源泉掛け流しの弱アルカリ性のお湯で、一番の効能は眠たくなること。宿のキャッチコピーに「くすりよりぐっすり眠れる湯治の湯」というのがあるほどで、お風呂の中で寝てしまう人も少なくないとか。

実はこの「眠たくなる」効能というのは入浴後に知ったのですが、この時実際に「なんか眠いな~」と感じていたので、後で聞いてとても納得できました。


総カロリー500kcal未満の「養生食」

お風呂であたたまって一息ついたあとは、離れの食事処「楽庵」で夕食です。
楽庵の建物に入ると、太い梁が渡された高い天井の下に大きなテーブルが並んでいました。好きな席へどうぞということだったので、窓際の二人席に決定。窓の外には中庭が良く見えました。

養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり

このお宿で出される夕食は、地元でとれる無農薬野菜を中心とした「養生食」というもの。


養生食とは
養生食、「楽庵」でご提供させていただく夕食は、基本的に野菜を中心とした食事でございます。
厳密な菜食主義の思想に基づくものではありませんが、ただ、ひとつひとつ異なる野菜の滋味を、じっくりと味わっていただきたいとの思いから、玄米を主食に、野菜の煮物・揚げ物・酢の物・和え物をバランスよく提供させていただきます。
玄米はよく噛んで召し上がることが大切ですから、時間をかけてゆっくりと噛み締めてみると、これまで気づくことのなかったお米の甘味や、野菜料理の旨味のそれぞれにお気づきになられることと思います。
しかも、よく噛むことで顎の筋肉を動かしますと、そんなにたくさんの量を食べなくても満腹感が得られますので、胃の負担を軽くしてあげられることが叶います。
「病は気から、元気は胃から!」そのように考えております。(宿の案内より)

養生館はるのひかり

料理は、僧院でも使われているという朱色の「応量椀」に盛り付けられ、見た目にも鮮やか。


食器「応量椀」について
夕食に供します食器は、僧院で使用されているものでございます。
宗派によってその呼び名が異なりますが、「応量椀」は禅宗で用いられる椀です。複数の器に盛り付けることで、煮物・揚げ物・酢の物等の量に応じた椀が用いられている事からこの名が付けられました。見た目の美しさもさることながら、栄養の配分も目視できるという先人の知恵が光っています。
托鉢用の鉄鉢の形を模していることから、「鉄鉢椀」とも呼ばれますが、五つの椀が、「入れ子」に重なりコンパクトに収まる点で大勢の食器を扱う僧院で重宝されました。(宿の案内より)

養生館はるのひかり

この日のメニューは、毎日発芽させてから炊いている無農薬自然栽培の玄米ごはん、自家製豆乳ソースのサラダ、野菜の粕汁、胡麻豆腐、風呂吹き大根、揚げ出し豆腐、菜の花のからし和え、林檎の寒天寄せで、ごはんはお代わり自由。これで総カロリー500kcal未満だというから驚きです。

カツオ出汁なども使うので、厳密には精進料理ではないということですが、私からすれば十分精進ちっく。

養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり

見た目の第一印象としては、全体的に薄味で少し物足りないのかと思いましたが、実際食べてみると、これが出汁がしっかりきいてまったくそんな感じはありません。食材もこの上なく新鮮なのがわかり、一口食べるごとにその元気が体に吸収されていくようです。よく噛んでゆっくり時間をかけて食べていくと、ごはん一杯でも十分満腹感を得られました。

あとで聞いた話ですが、健康的な養生食にはとことんこだわっているけれど、一方で美味しさも大切にしているということで、まさに両方が実現された贅沢な料理でした。これはぜひ、多くの方に食べてもらいたい。


古民家の雰囲気満点!夜の「養生館はるのひかり」

夕食を満喫したあとは、夜の宿の中を散策してみました。宿泊棟以外は灯りがぐっと抑えられ、昔ながらの雰囲気が満点です。

養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり

夜の空気はやはり肌寒く、歩き周っていたらすっかり冷えてしまいました。
寝るまでの間に何度か温泉に入ってあたたまり、お風呂の中で眠気が襲ってきたので布団を敷いて就寝。

養生館はるのひかり

普段、寝つきはあまりいいほうではないのですが、この日はぐっすりとよく眠れました。

2日目:箱根湯本~都内

雑穀ごはんや自家製納豆の「養生館はるのひかり」の朝食

朝7時半に起きて、さっそくお風呂へ。この時間は男女が入れ替わり、女性は1階になっています。(お風呂の写真はこちら

こちらにもお風呂の中で読める本が置いてありましたが、この後朝食があるので今回はパス。
1階の方は、湯船が温度別に二つに分かれていて、やはり奥が熱くなっています。窓の外には池が見えました。

養生館はるのひかり

9時、食事処の「楽庵」で朝食です。席は昨日の夕食と同じ場所。
朝食は8時半と9時のどちらかが選べたのですが、お風呂が9時までなのでこの時間にしました。

養生館はるのひかり
養生館はるのひかり

今朝のメニューは、食前の自家製の酵素ドリンク、赤米ともち麦が入った雑穀ごはん、無農薬の大豆と稲藁だけで作った自家製納豆、湯豆腐、たまり漬け、法蓮草のお浸し、里芋の煮物、鰯の丸干し、野菜の味噌汁で、カロリーは370kcal未満。ごはんと味噌汁はお代わり自由です。

養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり
養生館はるのひかり

なんだろう。。もう、お手本のような完璧な朝食ではないでしょうか。栄養の偏りだとか、カロリーの摂りすぎとかまったく気にせず安心して食べられます。
食後にはあったかいハーブティで眠気もスッキリ。いや~本当に満足な朝ごはんでした。

養生館はるのひかり

連泊する場合は、朝食時に昼食の予約すると、お昼ごはんもこちらで食べられるので、お籠りする場合はぜひご利用ください。

部屋に戻って荷造りをしてから、チェックアウトの10時30分まで外の景色を見ながらのんびり過ごします。窓の外には箱根の山並みと、眼下には宿の茅葺屋根が見えました。

養生館はるのひかり

時間になったので、後ろ髪を引かれながら荷物を持ってロビーへ。
チェックアウトの順番を待っている間、外の写真を撮ったり、茶室の縁側に座って庭の景色を眺めたりしていましたが、やっぱり最後の最後までどこまでも静か。本当に、「養生館 はるのひかり」に滞在中は、日常とは切り離された時間を過ごすことができました。

しばらくして私の順番が来たのでフロントでチェックアウト。宿の方と取材に関する打ち合わせを少ししてお暇しました。

来るときはシャトルバスを利用しましたが、帰りは下り坂なので歩いて駅まで向かいます。駅までの近道が書かれた地図をもらったのですが、この日はポカポカとあたたかく天気も良かったので、ちょっと寄り道しながら行くことにしました。
※宿のすぐ前には「曽我堂上」のバス停もあるので、それで駅まで行くこともできます。


大地蔵が安置された正眼寺

宿の前の箱根旧街道を下っていくと、1分ほどで右手に「正眼寺」が現れました。


正眼寺の史跡
正眼寺は、鎌倉時代に箱根山に広まっていった地蔵信仰の中で生まれた寺です。創建年代は定かではありませんが、この寺の前身である湯本地蔵堂の別当寺として鎌倉前期には存在し、その頃は勝源寺と呼ばれていました。戦国時代には一時衰退しましたが、江戸時代になりますと江戸屈指の材木問屋であった冬木屋初代上田直次の妻・本光院(志な)の施資により諸堂が再建され、また小田原城主大久保氏により境内地と地蔵田が安堵されて復興しました。再興開山には早雲寺十七世菊径宗存を招請し、この時より当寺は臨済宗大徳寺派に属す禅寺となり今日に至っています。(案内板より)

正眼寺
正眼寺
正眼寺

人っ子一人いない静かな境内を、赤い前掛けをしたお地蔵様に見守られながら通って行きました。きっと昔の旅人もこのようにして旧街道を歩いて行ったのでしょうね~。


梅が綺麗な早雲寺

正眼寺から6~7分下ったところに、今度は早雲寺がありました。


早雲寺
早雲寺は、大永元年(1521)北條早雲の遺命により、その子氏綱によって建立された寺であり、以来北條氏一門の香火所としてその盛衰をともにし現在に至っています。この寺には、北條文化の香りを伝える数多くの文化財が残されており北條文化を語るのに欠くことのできない寺です。(案内板より)

広い境内には、本堂をはじめ、県指定重要文化財の鐘楼、開山堂、北条五代のお墓などがあります。またこの時期は、梅が咲いていてとても綺麗。

早雲寺
早雲寺
早雲寺
早雲寺
早雲寺
早雲寺
早雲寺
早雲寺
早雲寺
早雲寺
早雲寺
早雲寺
早雲寺
早雲寺

このときはまだ人もまばらで、境内は静寂に包まれていました。なんだか、あたりを満たす空気というか雰囲気がとっても心地よく、知らず知らず歩くスピードがゆっくりに。気づけばけっこうな時間を過ごしていました。


温泉の守り神として親しまれている白山神社

早雲寺から旧街道をはさんだ向かい側に、温泉の守り神として親しまれている白山神社がありました。こちらは、ほんわかとした雰囲気の早雲寺に比べると荘厳という言葉が似合います。

白山神社
白山神社
白山神社
白山神社
白山神社
白山神社

境内の奥へ行くと金色の鳥居があり、その先に大きな岩が見えました。山の斜面を登って行くと、今にも転げ落ちてきそうな大きな岩にはしめ縄が巻かれ、どうやら祀られているようです。

白山神社
白山神社
白山神社
白山神社
白山神社

なんとなく立ち寄って偶然発見した岩ですが、なんだか力強いパワーを分けてもらったような気持になりました。
岩とお別れし、再び斜面を下って神社を後にします。

白山神社
白山神社

箱根湯本のパワースポット「玉簾の滝」

白山神社から箱根湯本駅へ向かおうと思ったのですが、なんだか天気とか風とかがとても気持ち良かったので、わざと遠回りしていくことにしました。
細い路地の続く住宅街を抜け坂をくだると川に突き当たったので、川沿いに進んでいきます。

箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本

すると、「滝通り」という通りに出ました。ここから駅の方へ行くこともできましたが、滝通りの奥の方に「玉簾の滝」があるということで、せっかくなので立ち寄ってみることに。須雲川の脇の緩やかな坂道を上っていきます。

箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本

10分ほど行くと、滝への入口を発見。どうやら「箱根湯本温泉 天成園」の庭にあるようです。宿泊客ではなくても自由に見学することができるので、さっそくお邪魔してみると、まず最初に「飛烟の瀧」が目の前に登場。

箱根湯本
箱根湯本

そこからさらに入っていくと、有名な「玉簾の滝」があります。


玉簾の湧き水
遠く八万年も昔のこと。今の鷹巣山あたりができた頃です。早川に沿って流れ出た溶岩は須雲川にさえぎられ、冷えて固まりました。その下の礫岩層との間にしみこんだ水が、伏流水となり歳月をかけ地中をはしります。湯坂山の縁まで来た水が岩盤より湧き出して瀧となりました。
幾筋もの白糸となって落下する優美なその様を、昔の人は水晶でこしらえた玉すだれにたとえて瀧の名としたのです。
難路で知られた箱根路を行く旅人は、この水に喉を潤し、生気をよみがえらせたといいます。
溶岩の層に漉されてじっくりと育てられた水のおいしさ、口に含むと、柔らかくまあるい感じのする玉簾の湧き水は、体にやさしい弱アルカリ性を保ち、バランスよくミネラル成分を含んでいます。大切な体内酵素の働きを高めて細胞を若々しく保つお手伝いをするのです。
古くから延命水として尊ばれてきた玉簾の湧き水の力を、現代の最先端をゆく科学的分析が立証しています。(案内板より)

箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本

滝壺の池には金色の鯉が優雅に泳ぎ、確かに縁起がよさそう。他にアヒルも有名なようで、滝の向かい側にある池で暮らしているそうです。

最後に、「飛烟の瀧」と「玉簾の滝」の間に「玉簾神社」があったのでお参りしに行きました。


玉簾神社縁起
瀧の上に座す玉簾神社は、芦ノ湖の神・九頭龍明神を祀る唯一の分社であります。眷属として、箱根神社の神官により毎月「名水祭」が執り行われております。
箱根神社は、第五代孝昭天皇の御代、聖占仙人が駒ヶ岳を神体山として奉祀し、第四十六代孝謙天皇天平宝字年間(757-765頃)万巻上人が現社地に里宮を創建し、箱根三所権現を崇めたと伝えております。
万巻上人によって鎮められた九頭龍神は、商売繁盛、諸願成就、水の守り神として信仰を集めております。
札所にてお札、お守りの他、祈願を込めて社前に奉納するのぼりの申し込みを承っております。(案内板より)

箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本

落石注意の看板もあるけっこうな石段や坂道を登り、息を切らしながら参拝。帰りも同じ道を通って帰路につきました。

箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本

「箱根観光物産館」で寄木細工をお得にゲット

箱根湯本の駅に向かっていくと、商店街の中に「箱根観光物産館」を発見したので、なんとなくふらっと入ってみました。

箱根湯本
箱根湯本

入るとすぐに寄木細工の貯金箱があり、そういえばまだ何にもお土産を買ってないなと思いながら見ていると、スタッフの方が声をかけてくれました。

そして、広いカウンターの方で、寄木細工の使い方など説明してくれたのですが、改めて細かい細工と仕掛けに驚き。聞けば、開けるまでに125回くらいの工程が必要なものを作った人がいるという伝説もあるとのこと。

箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本

この貯金箱、1個800円ということでお土産に購入。このあと色々なお店ものぞきましたが、ここが一番安かったのでおすすめです。

電車の時間も迫ってきたので、商店街周辺をちょっと散策してから駅へ。

箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本
箱根湯本

今回の旅行は急に持ち上がった計画でしたが、素敵なお宿と箱根湯本の充実した見どころで、かなり満足度の高い一人旅となりました。ローカル線を利用すれば交通費も安く来られるし、またちょくちょく訪れたいと思います。

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お知らせ

2023年4月8日NEW

コーカサス旅行記」に「8日目シルクロードでアルメニアの首都エレヴァンへ」を掲載しました。

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2021年11月28日

コーカサス旅行記」に「7日目ジョージアからアルメニアへ国境越え」を掲載しました。

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