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中国四川省旅行記-#3

九寨溝と雪の黄龍

主な訪問地:九寨溝~黄龍~川主寺

九寨溝二日目は日則溝を中心に観光。一番奥の原始森林から鏡海、諾日朗瀑布、熊猫(パンダ)海、五花海、珍珠灘瀑布などなど、カメラのシャッターが鳴り止まないほどの絶景が次々と現れる九寨溝のハイライト。帰りにはチベットの人たちが暮らす村へも立ち寄った。夕食にはホテルを抜け出して地元の火鍋を堪能。石灰棚が美しい黄龍は雪が舞っていた。

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中国四川省旅行7日目 九寨溝

九寨溝観光二日目スタート

九寨溝のホテル九寨溝観光2日目。
朝起きると外はどんよりと曇っていました。
朝食を食べていると、他の参加者から、

雨が降っている

との報告が。
ショックをうけつつ、朝食後に外へ出てみると、なんとか雨はあがったようで、空を見ると明るくなっていました。そしてホテルを出発する頃にはすっかり青空が広がっていてホッと一安心。

老虎海

老虎海8時に迎えに来てくれたグリーンカーで出発です。
ゲートまで行くと、朝早くからすでにたくさんの人が詰め掛けていました。

今日はY字の右側、日則溝を中心に巡ります。
まずは一番奥の「原始森林」へ向かうことになりましたが、途中、綺麗な場所に寄り道しながら行きました。

まず、老虎海が鏡のようにとても美しく周りの景色を映しこんでいたので、下車して写真撮影。
そのまま木道を歩いて、樹正瀑布を通り樹正郡海まで散歩してバスに乗ります。

鏡海

鏡海次に、午前中の光の加減がいい諾日朗瀑布に再び立ち寄り、バスが停車できない場所なので、スピードを落としてもらって車内から撮影。
やはり綺麗に光があたっていて、水しぶきが白く輝いていました。

つづいて、さきほどの老虎海より一際湖面が反射している鏡海で下車。
その名の通り、まるで本物の鏡のように紅葉の山々の姿を早朝の静かな湖面に映しこんで、みんなが歓声を上げるほど、本当にそれは素晴らしい景色でした。

五花海

五花海原始森林に向かう途中、上からの風景はここからしか見られないという、五花海を見下ろす高台で、再び車内から撮影。
紅葉に染まった山の間に真っ青な湖がとても綺麗です。

原始森林

原始森林そしてやっと最初の目的地の原始森林に到着。
針葉樹に覆われた山道を歩いて行くのですが、ここはこれと言って綺麗な風景はありませんでした。
時間がないときは、スルーしてもいいかも。
ささっと一周して早々に切り上げ、まずは混雑が予想されるレストランへ行きました。

諾日朗観光センターで昼食

諾日朗観光センター九寨溝内で食事をとれるところは、Y字の分岐部分にある諾日朗観光センターにあるレストランのみで、お昼時になるとかなり混んで席がなかなか取れないとのことでした。そのため、私達は少々早めに行って時間的ロスをなくす作戦に出ます。
作戦は大成功で、席は余裕で確保できました。
でも10分もたたないうちにどんどんと人が増え、あっという間に満席状態です。
ここには民芸品のお店もたくさんあるので、お土産も買うことができます。

時間通りに食事を終え、周辺の写真を撮ってからさっそく午後の観光にスタートです。

熊猫(パンダ)海と熊猫瀑布

熊猫(パンダ)海午後は、九寨溝のハイライトを散策です。
まずはスタート地点の熊猫(パンダ)海へ。
ここは、その名のとおりパンダが生息していて、よくこの湖に水を飲みにきたことからこの名がつけられたそうです。

熊猫瀑布熊猫海を下るとすぐに熊猫瀑布があり、豪快に水を流しています。
いまはちょうど水の多い時期だそうなので、その迫力もすごい。

下まで降りると、しばらくなだらかな木道を歩きます。
すぐ足元には澄んだ清流が流れ、木漏れ日がそそぐ森の中の散歩は本当に心地良い。

五花海

五花海紅葉の見事な風景に見とれつつ進んでいくと、やがて真っ青な湖が現れました。九寨溝の中でもトップクラスの美しさを誇る五花海です。
神秘的な青色に輝くその色は、何度も来ている添乗員さんも、

こんな綺麗な色は初めて見ました

というくらい美しいものでした。
自然の色とは思えないほどのなんとも言えない青い湖は、まわりの紅葉ともあいまって、本当に絵のような風景を作り出しています。

五花海来てよかった~~

心の底から思った瞬間です。
どこから見ても美しいので、数歩歩いてはシャッターを切るという感じで、なかなか前に進めませんでした。

五花海の展望台へ着くと、民族衣装を着て写真を撮るサービスなどがあり、10元払って撮影している人もいました。
天気も良く暑くなったので、上着を一枚脱いでさらに奥へ進みます。

五花海あ~~ここも綺麗

光の加減か、さっきとはまた違った青色の水です。
今度は、オレンジや黄色の葉をつけた木々が近くにあるので、これまた綺麗なコントラストを醸し出していました。

小さな魚ふと橋の上から下を覗くと、小さな魚がたくさん泳いでいます。
食べられるのかどうかわかりませんが、

きっとこんな綺麗な水で育っているんだから美味しいんだろうな~

と不謹慎なことを考えてしまいます。
写真撮影に夢中になって散り散りになったツアー一同、いったんここで集まり次へ向かいました。

珍珠灘

珍珠灘美しい五花海をあとにしばらく歩いていくと、珍珠灘に着きました。広いなだらかな斜面に、綺麗な清流がゆるやかなに流れています。
「珍珠灘」というのは、水がキラキラと真珠のように輝いて見えることからこの名がつけられたそうです。

珍珠灘瀑布

珍珠灘瀑布その脇を下っていくと、珍珠灘から流れ落ちる珍珠灘瀑布が豪快に水しぶきをあげていました。
その幅は約200m、落差40mにもおよび、一見しただけでははじっこまで見えません。
マイナスイオンをいっぱい浴びながら滝に沿って歩き駐車場へ向かいます。

犀牛海

チベット人のおばあさんバスに乗って犀牛海で下車。そこにはマニ車のお堂が連なる場所がありました。
それを眺めながら歩いていると、そのお堂の間で、住人のチベット人のおばあさんが、なにやらルンタを火にくべていました。何かのお祈りをしているようです。
九寨溝は今では世界遺産の観光地になっているとはいえ、昔からここにはチベットの人が住んでいたということを実感させられる風景でした。
ちなみにこのあたりでは、マニ車を回す方向がチベット自治区と違い、反時計回りにまわすそうで、ちょっと意外な発見です。

樹正寨

樹正寨次に、そんなチベットの人たちの村、樹正寨へ。
ここはチベット様式の住居が集まり、町の中心にはお土産屋さんがたくさんあります。
私は、その中心からはずれて村の中へ入ってみました。家や石畳の道にはタルチョが渡され、庭では民族衣装を纏った村人が野菜を栽培しています。
高台まで上り詰めると、そこからは樹正群海が一望できました。

帰りにお土産屋さんにより、マニ車などを買ってから樹正寨を後にしました。
ここのお土産は、このあと行くところよりとても安かったのでおすすめです。

火花海

火花海水の流れる様がとても綺麗だという火花海でちょっと下車。
木々の間から流れ落ちる水のうねりが間近で見れ、本当に綺麗です。

荷葉寨

荷葉寨最後に九寨溝の入り口にある荷葉寨というチベット族の村へ。彩り豊かな立派な家が並んでいます。
ツアー参加者の一人が、

わたしの家より立派だ

とつぶやいていました。

これで九寨溝の観光はすべておしまいです。本当に美しい景色を堪能できました。

本場の火鍋

火鍋九寨溝の観光からホテルに戻った後、そこで夕食を軽く済ませて、私は添乗員さんに地元の火鍋料理のレストランへ連れて行ってもらいました。
メンバーは、添乗員さん、ツアー参加者一人、ガイドさん(あとで合流)、私の4人です。

ホテルからタクシーで数分の別のホテルにあるレストランに行きました。
もう廊下から結構強烈な香りが漂っています。
19時半すぎでしたが、店内はまだ空いていて、数組の中国の人らしいグループが食べていました。

火鍋4人がけのテーブルに案内され、添乗員さんがいろいろ注文してくれますが、しばしば聞き返しています。聞くと、このあたりはチベット訛りがすごくて、なかなか聞き取れないとか。

最初にたくさんの具材とそれぞれの値段が書かれた紙が渡され、好きなものに数量を記入して注文します。

火鍋テーブルには次々と火鍋セットが用意され、たくさんの唐辛子が浮かんでいる、赤というかほとんど真っ黒なスープが入った鍋も置かれました。
その中央には、辛くないきのこのスープが入っています。
どちらも色がすごい・・・

ほどなく火鍋発祥の重慶出身のガイドさんも到着し、まずはビールで乾杯。
最初に、身体にすっごくよさそうなオーラを出しまくっているきのこのスープを飲みます。恐る恐る口に運んでみますが、色のわりに出汁が出ていてなかなかおいしい。

火鍋一安心していると、次々に注文した具材が登場です。
豚肉、れんこん、じゃがいも、魚、しいたけ、菜っ葉などなど、火の通りにくいものからじゃんじゃん鍋に投入していきます。

さっそく煮えたものから、ごま油とパクチー、塩、味の素などで自分好みに調節したタレにつけていただきます。
うまい!
辛い辛いと聞いてはいましたが、食べられないほどの辛さではなく、十分うまみのある刺激で、どんどん箸が進みます。

あひるの腸一通り食べたところで、ガイドさんがおすすめの具材を注文しました。
それは、あひるの腸です。
初めて見ましたが、これは・・・ちょっと・・・見た目的にどうなんだろう・・・という内臓系の苦手な私にはいささかグロいビジュアルです。
でも重慶ではとてもポピュラーで、火鍋のときはみんな必ず食べるとか。そう聞くと、好奇心のほうが勝り、ならば食べてみるかと勇気を出してしゃぶしゃぶ。
十分すぎるほど火を通して口に入れると、

コリコリ

歯ごたえのみで味はありません。
確かにまずくはないが、おいしくもない。きっと歯ごたえを楽しむものなんでしょう。

結局22時ごろまでお腹一杯食べて、全部で180元弱。
火鍋体験プラス、いろいろな話ができてとても楽しいひと時でした。

中国四川省旅行8日目 九寨溝~黄龍~川主寺

チベットの宝石天珠

今日は、世界遺産黄龍の観光です。
九寨溝とセットで訪れることが多く、こちらも絶景が拝める有数の観光地。

九寨溝のホテルを8時に出発。空が曇っているので天気が心配です。

途中、宝石のお土産屋さんへ寄り、「天珠」というチベットでしか採れない石を買いました。
以前、事故を起こした飛行機に乗っていた生存者がこの宝石をつけていた、というニュースで世界中に知れ渡った石だそうです。
目のような独特の模様がステキで、宝石の中で唯一磁気を発しているということで、身に着けていると健康にもいいとか。また目の数によってその石が持つ意味が変わってくるので選ぶのも楽しいです。
値段はピンきりで、模様が整っていてくっきりとしているもの、年代物で龍の鱗のような龍紋があるものなどが高いそうです。

酸素ボンベ

酸素ボンベお土産屋さんを後にし、さっそくネックレスを身につけ出発です。
しばらくすると、ガイドさんが携帯用の酸素ボンベを配ってくれました。黄龍は標高3000mを超える山の上なので、念のための高山病対策です。
正直、使わないだろうなと思いましたが、軽いので一応ザックの中にしのばせました。

黄龍到着

黄龍の昼食山道をくねくねと登り、4007mの峠を越えます。
空からはチラチラと雪が舞い、まわりはうっすらと雪化粧をしていました。
快晴は望めないだろうとちょっと落ち込みながら黄龍の麓のホテルへ到着。ここもかなり寒く、上下レインウェアを着こんで、まずは昼食です。

ロープウェイで登頂

ロープウェイ腹ごしらえをして、いよいよ出発。時刻は12時半前です。
外はまだどんよりと厚い雲が立ち込め、やっぱり晴れる気配はありません。
まずはロープウェイ乗り場まで乗り合いバスで向かいます。乗り場にはすぐに到着。天気も悪いせいか、そんなに待つこともなくすぐに乗れました。

標高を上げるにつれ、どんどん天気が悪くなり、標高3600mの頂上に着くとけっこうな勢いで雪が舞っていました。
完全防備で正解です。
観光客の中にはパンプスっぽい靴の人もいましたが、やはり軽登山用くらいの靴があったほうがいいでしょう。

立派な木道ツアーはここで自由行動となり、各自17時の集合時間までに、昼食をとったホテルまで戻ることになります。私は同じツアーの人2,3人と一緒に歩くことにしました。

ここでも九寨溝同様、立派な木道が整備されとても歩きやすくなっています。途中途中に酸素が吸引できる小屋もありました。

最初は特に展望もない森の中が続き、やがて開けた最初の展望台へ到着。

まっしろ

雲と雪で、ほとんど展望はありません。かろうじてうっすらと遠くに石灰棚が見えますが、写真を撮るほどではないのですぐに出発。

黄龍しばらくして森が途切れると、雪がまともに降りかかってきました。と同時に、目の前には黄龍独自の風景が出現。
晴れていたらどんなに色鮮やかだろうと思うような一種独特の色と形状をした風景です。
黄味がかったモコモコとしたなだらかな傾斜を透き通るような清流が静かに流れ落ちています。

黄龍寺

黄龍寺その流れの脇を、黄龍一の景勝地五彩池まで階段を登ります。
さすがにちょっと登ると息が切れますが、それ以上の高山病の症状はでませんでした。
登りきったところにある黄龍寺(約3600m)に到着。

五彩池

五彩池中を少し見学した後、その後ろに広がる五彩池へ、さらに階段を登っていきます。
雪もどんどんすごくなり、綺麗な色が見えるか心配になりましたが、これが、

うわーー

と思わず声が出てしまったほど、美しい水色と乳白色の石灰棚が見えました。雪の中に浮かぶその造形は日常生活にはない神秘的な風景です。
ここでも数歩歩いてはシャッターを切り、なかなか前へ進めませんでした。

雪の黄龍もなかなか風情があっていいかもしれない

天気が悪くてあまり期待していなかった分、それでもなお美しい絶景に、来てよかったと思った瞬間でした。

絶景の洪水

黄龍五彩池を後にして、あとはひたすら約4kmの山道を下山です。
出発前に添乗員さんから、

集合時刻の2時間前になったら、どの地点にいても下山を開始してください

とのお達しがあったのですが、時計を確認するとちょうどそのへんの時間になっていました。体もまだまだ元気だったので、余裕で下り始めます。
すると道すがら、まるで金太郎飴のごとく次々と絶景が現れ、そのたびに寄り道&撮影。

本当に、九寨溝共々、写真好きにはたまらない風景の洪水です。
写真を趣味にしている人は、数日滞在してじっくり撮るのがベストなんでしょうが、なにぶん時間厳守のツアーなので、後ろ髪惹かれつつ、流し撮りのようにシャッターを切っていきました(涙

絶景の連続にすっかり満足し、ロープウェイ乗り場とは別の登山口に到着。
そこから集合場所のホテルまで少し歩き、着いたのが集合5分前。
後半、結構追い上げましたが、素晴らしい時間配分です。

再び峠越え

峠越え他のみんなも時間通り集まって、17時すぎに無事出発。
雪がふりつづいているので、行きに通った峠を越えられるか心配でしたが、その頃にはほとんど止んで問題なく通過できました。

添乗員さんの話によると、この雪で飛行機の予定が大幅に狂い、他のツアーの団体さんは、黄龍に着いたのが夕方になってしまい、もうロープウェイも終了しているので徒歩で登るしかないそうです。
しかも時間も遅いので上に着く頃には暗くて何も見えないだろうと…

その話を聞いて、ペルーのチチカカ湖で船が故障してしばらく漂流していたツアーの話を思い出しました。こちらも新しい船に乗り換えたときには、あたりはもう真っ暗で何も見えなかったそうです。

幸い今回私達は、添乗員さんがびっくりするほどスケジュールどおりにことが運んでいるので、天気はイマイチだったけど運がよかったと言っていいかもしれません。

川主寺

おばあちゃんもうとっぷり日が暮れたころ、川主寺にある今日のホテルに無事到着。そのままレストランで夕食です。そしてここもすこぶる寒い。あたたかいスープ類がうれしいですが瞬く間に冷えていきます。

ここで先日バスの車内でガイドさんが注文を取った、ヤクの毛のストールを受け取り部屋へ向かいました。

 途中、外を通って行くのですが、そこに小さなお土産屋さんが軒を連ねていたのでちょっと覗いてみることに。みんなに配るお手ごろのものがあったので、一旦部屋に荷物を置いてから再び出直しました。

チベット人のかわいらしいおばあちゃんがいるお店で、天珠のストラップなど購入。
おばあちゃんもその家族の人も英語が話せないので、身振り手振りですが、なんだかとてもいい時間を過ごせた気がします。最後に、記念に写真を撮って部屋へ戻りました。

雪の中をずっと歩いていたのですっかり体が冷えていましたが、ベッドには電気毛布が完備されていたのであたたかく眠れました。

次は、成都観光と上海弾丸ツアー

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