主な訪問地:ルクラ~カトマンズ
フライトキャンセルが多いルクラからカトマンズの山岳フライトは予定通り飛び、カトマンズの市内観光の時間を確保。ヒマラヤの爽やかな空気とはうってかわって気温が上がり、ランチで食べた冷たいヒマラヤ蕎麦とエベレストビールが最高に美味しい。スワヤンプナート寺院やダルバール広場、クマリの館など訪れ、夜は民族舞踊の鑑賞。大自然から名所巡りまで網羅した贅沢な旅だった。
6時。朝起きると、すっかり雨はあがっていました。
一番心配だったカトマンズまでのフライトは果たして大丈夫か?
この路線は欠航になることが多く、ツアーには予備日も設定されていましたが、天気が悪くなると何日も閉じ込められてしまうそうなのです。
山が朝焼けをしていたので、朝食前に外へ写真を撮りに行きました。
ロッジの目の前がすぐに空港なのですが、すでに乗客が集まっています。
道を少し下り、見渡しのいい場所までくると、ヌンブールの山が真っ赤に染まっていました。
何枚か撮っていると、Tさんもやってきて、
今日飛びますよ
と、予定通りツアーが進められることに安心顔。
帰国してから聞いたところによると、私達がカトマンズに戻った次の日から天候がくずれ、何日もフライトが欠航になったとか。
そのためルクラの町に足止めされた旅行者があふれ大変だったそうです。
7時半、山での最後の朝食。
9時、再び食堂に集合し、空港からの連絡を待ちます。
日当たりのいい中庭に出たり、散歩したりして30分ほど待っていると、私たちの乗る飛行機がカトマンズを飛び立ったという連絡があり、さっそく目の前の空港に向かいました。
すぐにセキュリティーチェックを受け、搭乗口で待っているとたいして待つこともなくすんなり飛行機に乗れました。
10時、離陸。
崖に向かってスピードを上げ山間に飛び立ちます。
これでヒマラヤの山ともお別れかと思うと寂しいですが、天気に恵まれ素晴らしい景色を毎日満喫できたので、その満足感と最後まで歩ききった達成感でいっぱいでした。
山岳フライトを経て、10時半、無事カトマンズに到着。
飛行機を降りてすぐに乗った空港のバスで、空港の外まで連れて行ってくれました。楽なシステムです。
空港の駐車場で待っていたカトマンズ担当のガイドさんたちと落ち合い、荷物を待ってまずはアンナプルナホテルに出発。
こちらも天気がよく、日差しも強くてかなり暑い。みんなもちょっとお疲れ気味です。
カトマンズの喧騒の中をしばしば渋滞しながら進みます。
■動画:カトマンズの喧騒
ホテルに着いて煌びやかな涼しいロビーに入ると、一気に文明の中に戻ってきたんだと実感。
熱いシャワーが浴びれること、大きなベッドで眠れること、快適な部屋で休めることがとてもうれしく思いました。
予定通りこの日に飛行機に乗れたので、今日の午後はカトマンズの市内観光に出かけます。
実は、トレッキングとともにこれも楽しみにしていました。
部屋に荷物を置いた後、12時半にロビーに集合。
まずは腹ごしらえということで、カトマンズのサンセットビューホテル内にある「ヒマラヤそば処」へ向かいます。
そこは、高級マンションが建つ見晴らしのいい住宅街にありました。手入れされた庭に綺麗な花が咲き誇り、店内は日本そのもの。
こちらのシェフは日本の長野で蕎麦打ちの修行をした方で、ヒマラヤで採れた蕎麦粉を使っています。
席に着き待っている間、まずはエベレストビールで乾杯。ラベルには登山者が描かれてステキなデザインだったので思わず撮影。
しばらくして大きなお盆に乗ったそば定食が運ばれてきました。その見事なビジュアルにみんな歓声。
いくつもの蕎麦料理が並び、天ぷらや蕎麦湯までちゃんとあります。
お腹が空いていたので余計でしたが、そばがつるつるしこしこで本当に喉越しがよく、蕎麦掻や天ぷらも文句なし。カトマンズでは高級なレストランになると思いますが、こちらに来たらぜひ、ここのヒマラヤ蕎麦をご賞味いただきたい。
お蕎麦のあとは、楽しみにしていた世界遺産カトマンズの市内観光です。
時刻は14時。外はサンサンと太陽の光が降り注いでいます。
暑い中バスに乗り、市内を通り抜けてスワヤンプナート寺院へ。途中、いくつか信号がありましたが、これは日本の支援で設置されたそうです。
40分ほど走ってたどり着いたスワヤンプナートは、郊外の高台にある仏教の寺院で、バスを降りてからも少し階段を登っていかなけばなりません。
市内観光とはいえ、暑くてほこりっぽいカトマンズの町を見て周るのは結構体力がいります。
野生の猿が走り回る寺院は、さすが観光名所だけあって観光客がたくさんいました。
頂上に着くと、カトマンズの町が一望でき、大きな目が描かれた白と金色の仏塔が真っ青な空に輝いています。そのネパールらしさと美しさに一気にテンションアップ。
ガイドさんの説明を聞いた後、自由時間になったので、ここぞとばかりに写真撮影。しかしツアー故に時間が限られ、駆け足で周りましたが全部は見きれませんでした。
30分ほど見学したあと、少々不完全燃焼のまま次はダルバール広場へ。
途中でバスを下りて、まずはトイレ休憩を兼ねてネパールの民芸品を売っているお土産屋さんに立ち寄りました。
そろそろ日本へのお土産を買わなければと思っていたので期待したのですが、残念ながらほしくなるようなものがなく何も買いませんでした。
その後、そのお店から町の中を散策しながら広場へ向かいます。
今までいたヒマラヤの奥地とは違って、人と車と家々がひしめくとても雑多なアジアの都市という感じ。どこを見ても魅力のある被写体でシャッターを押す手が止まりませんでした。
ほどなく旧市街のダルバール広場へ到着。
ここには17世紀に栄えたカトマンドゥ王国の王宮があった場所で、たくさんの寺院が建てられ、中には生き神様の住まうクマリの館もあります。
最初はガイドさんの説明を聞きながらみんなで歩き、クマリの館へも入りました。
中には小さな中庭があり、それを取り囲む建物の3階には、クマリが顔を出す窓があります。ガイドさんが今日出る時間を確認し、またその時間に来ることにしました。
→ クマリとは
一旦広場に出て、自由時間。ここは結構広いので急ぎ足で周ります。
広場にはたくさんの人が行き交い、道端や石段の上では色々な露店が出ていて、カラフルな服を着た女性達が買い物をしていました。またここにきて道を歩く牛たちも見かけ、ネパールに来たことを改めて実感。
そんな様子を撮影していたらあっと間に時間が過ぎてしまいました。
再び集合し、クマリの館へ。中はたくさんの観光客でひしめいていました。
係りの男性が現れ、クマリを拝むさいの注意事項を説明。写真はNGなので撮影はできませんでしたが、入り口でお母さんたちがポストカードを売っています。
そうこうしていると、綺麗にお化粧をしたクマリが窓のところに登場。
とても神聖なものだということはわかっているので、自然と厳かな気持ちで拝見しました。
しかし、なんだか口がモゴモゴ動き、小学生がカッコつけてガムを噛んでいるような出で立ち。私の中では、まるで後光でも射すかのような畏怖堂々たる姿を想像していたので、ちょっと拍子抜け。
やはり、生き神様とはいえ、若干5~8歳の子供なのだから、それもいたしかたのないことなのでしょう。
集まった観光客の、
こんな感じ?
という空気を残しつつ拝観はあっけなく終了。一同すごすごとクマリの館を退散しました。
その後も少し歩きながらバスまで行き、17時半にホテルへ到着。
このあとまだ夕食があったので、帰ってきてからにしようかと迷ったのですが、もうがまんできずに、念願のたっぷりお湯シャワーを浴びました。
18時半。色々仕度をしているとすぐに夕食の時間。
ロビーに集合し、近くのネパール料理のレストランへ向かいます。ここでは食事をしながら民族舞踊の鑑賞。
縦長の部屋の端にステージが設けられ、長いテーブルが縦に3列並んでいます。後ろの方のテーブルの人はほとんど見えない感じですが、私達は幸い、真ん中の一番前の席に案内されました。
続々と他の観光客も集まり、料理が運ばれてきました。
昼間に食べた蕎麦御膳ほどのインパクトはありませんでしたが、さすが都会のレストランというだけあって品数豊富で味もなかなか。
少し食べたところで民族舞踊の始まりです。かわいい衣装を着た踊り子さんたちがテーブルの間を通ってステージへ。
民族衣装が大好きな私にとっては、食事より釘付けです。
力強く軽快な踊りが繰り広げられ、そういう自分達の踊りを持っている彼らを羨ましくも思いました。
いろいろな民族の踊りと衣装が披露され、その間には、彼らの文化を紹介する小芝居などもありました。
およそ2時間、たっぷりと踊りと食事を楽しみホテルへ帰還。
今夜は寝袋なしの大きなベッドでゆっくり眠りました。
6時半起床。
いよいよネパール最終日です。
7時、朝食を食べに行くと、大阪組のメンバーがいたのでご一緒させてもらいました。
そこで、出発まで時間があるので、タメル地区まで買い物に行く話をすると、そのうちの一人も行くということで、あとでロビーで待ち合わせをして一緒に行くことにしました。
8時。
ホテルを出て歩いて10分ほどのタメル地区へ向かいます。路上には、小さな火を囲む子供達の姿がありネパールの貧困を垣間見ました。
車がビュンビュン行きかう大通りの横断歩道を地元の人について無事渡り目的地へ。
ガイドさんからは8時くらいからお店が開くと聞いていたのですが、実際はまだほとんど営業前の状態でした。
戻るのもなんだし、一応一通り見て周ることにしましたが、私が欲しい、こちらの紙で作ったカレンダーがなかなか見つかりません。
同行した人は欲しいものをゲットしたのでもう諦めて帰ろうかと思い始めた頃、お店を発見。ネパールらしくてリーズナブルで実用的なお土産を買うことができました。
目的を果たしたのでホテルへ戻り、私はネパールのお茶を買うためにホテルの敷地内にあるスーパーマーケットへ寄りました。24時間営業と書いてありますが、中は薄暗くお客さんもいません。やってるのか確認して入り、定員さんにネパール産のお茶を聞いて買いました。
これでお土産はもう大丈夫!と思い部屋へ向かうと、ホテルの中のお土産屋さんが目に留まり、ちょっと見てみることに。ここで、花の刺繍をした財布とエベレストの写真のカレンダーがあったので最後のネパールルピーを使ってゲット。
部屋に戻って購入したお土産をスーツケースに入れるともうパンパンです。
10時45分、ロビーに集合して出発。
30分ほどで空港につくとすごい数の搭乗客が建物の外に並んでいました。どうやら建物に入るときのセキュリティチェックで行列ができているようです。
やっと中に入り、タイ国際航空のカウンターでグループチェックイン。
搭乗口の待合室まで行くと、ここもすごい人で溢れかえっていました。
50分遅れでなんとか搭乗。
帰るのが寂しい反面、やはり飛行機に乗るとホッとします。
14時半離陸。
セルフモニターがないので、機内では本を読んだり眠ったりして時間を過ごします。
18時半、バンコクに到着。
ここでは4時間の長い乗り継ぎ時間があるのですが、スワンナプーム国際空港は、お店がたくさんあるのである程度は時間が潰せます。
集合時間まで椅子に座って本を読み、会社へ配る用のお土産をひとつ買ってゲートへ。
22時半、定刻で離陸。
夕飯はバンコクの空港で食べておいたほうがいいとTさんは言っていましたが、3時ごろ機内食が出たので、食べるとしても軽くでいいかもしれません。(私は食べずに乗りました)
6時すぎ、無事成田に到着。
荷物も最初の方に出てきてあっという間に帰路へつけました。
空港でスーツケースを宅配に預けて、新しくできた成田スカイアクセスアクセスを利用し帰宅です。
今回は本当に天候に恵まれ、すばらしいトレッキングができました。