主な訪問地:アンカラ~イスタンブール
アンカラからイスタンブールまで国内線で移動。旧市街にある世界遺産アヤソフィアの見学や日本食レストラン「Tokyo」でのランチ、世界一短い地下鉄テュネルの乗車を体験。自由時間には、イスタンブールの町を散策しガラタ橋のたもとで名物のサバサンドを食べた。宿泊は、アガサクリスティゆかりのペラ パレス ホテルで、夜はボスポラス海峡のディナークルーズを楽しんだ。
今日はアンカラからイスタンブールまでの飛行機に乗るので早朝5時半起床。
まだ薄暗い中朝食をとり、7時すぎにホテルを出発です。
空港までは20~30分なので、その間にハヤティーさんから今日の予定の説明。
=====ガイド=====
イスタンブールに着いたら、まず旧市街にある革製品で有名なお店とアヤソフィアへ行く。
そのあと、金角湾を渡って新市街へ。
お昼のレストラン、地下鉄、ホテルも新市街にある。
予定通りに行ったら16時15分くらいに、今日のホテル「ペラパレスホテル」に着く。
ペラパレスホテルは大変すばらしいホテル。
夜20時くらいまで休憩。
20時ごろホテルを出発して、港から出発するディナークルーズへ行く。
船は20時半に出発して、だいたい22時半ごろ船を下り23時くらいにホテルに戻る。
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空港に着くと、まず建物に入るためのセキュリティーチェックがあります。
チェックインをすませ搭乗時間まで待機。
9時に離陸して、約1時間のフライトです。
短い時間にもかかわらず軽い食事が出ますが、すぐに下げられてしまうので急いで食べましょう。
天気がいいので、外の景色がよく見えます。
10時すぎ、無事空港に到着し、今までとは別のバスに乗り込みます。
各席にモニターは付いていませんでしたが、座席数がかなりあったので一人二席以上使えました。
まずは、革製品のお店「KIRCILAR(クルジュラル)」へ。
中へ入ると、ステージのある部屋に案内され、店員さんによるこのお店で扱っている革製品の説明です。
=====ガイド=====
1945年創業。
一年で400万ジャケットが生産され、40%はヨーロッパへ、60%は東南アジアやそのほかの国へ輸出されている。そして、ヨーロッパに輸出されるものはみんなブランド物になる。
このお店では、羊革と子羊革(ラムとベビーラム)を使っている。ベビーラムは、シープ革と呼ばれ世界中で有名。
特徴としては、薄い・柔らかい・軽い・丈夫・匂いがない・カビないなどがある。
子羊の方が少し高く、リバーシブルのものはだいたい子羊のを使っている。
軽く皺にならないので、旅行にもっていくのにも便利。
手入れ方法は簡単で、化粧に使うクリームをコットンにとり、それで磨くと綺麗になる。アイロンもできるし、クリーニングに出さなくてもいい。
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説明が終わると、モデルさんによるファッションショーが始まりました。音楽に合わせて綺麗でスタイルのいい美男美女が代わる代わる現れます。
最後にはツアーの中から男女一人ずつ連れて行かれショーに参加。
思いのほか楽しかったです。
その後、店内でお買い物タイム。
買うつもりはありませんでしたが、見ているうちにだんだんと欲しくなってくるから不思議。結局、数人がお買い上げしてお店を後にしました。
今日の観光の目玉、世界遺産アヤソフィアへ向かいます。
ここも人気の観光スポットということで、入り口にはあふれんばかりの観光客が行列をなしていました。
若干気後れしながらも、なんとかみんなとはぐれることなくセキュリティーチェックを受け中へ入ります。
まず高い天井の廊下が横に続いているのですが、ここだけでかなりの威圧感。
壁と床は大理石で、天井には金色の装飾の中にキリストがいます。
入って正面がメインドームになるのですが、そこへの入り口には年季の入った巨大な扉があり、なんだか映画のセットのよう。
この後ハヤティーさんについて、博物館内を一周していくのですが、これがなかなかの移動距離。
今回は、ツアーではあまり行かない2階にも行ったのですが、そこまでは螺旋に続く長い坂を上っていきます。
要所要所ではもちろんガイドがあるのですが、感覚的には駆け足で周っている感じ。
一通り観た後は自由行動になりましたが、これもまた時間が少なく駆け足でした。
ここはかなり素晴らしい建物なので、できることなら気の済むまで時間を要したいところです。
かなりの人ごみと雑音で、ハヤティーさんのガイドが録音できなかったため、写真と私の感想のみでご紹介します。
まず、一階のメインドームは、中へ入った途端、思わずため息が出てしまうほどの素晴らしさ。たくさんのランプが灯り、天井が高すぎて上の方が暗くかすむ中、いくつもの窓から太陽の日差しが斜めに射し込んでいます。
なんというか、荘厳さというのはまさにこんな感じのことを言うのでしょう。ブルーモスクも感動しましたが、こちらの方がより神々しさを感じます。
坂を上って二階へ行くと、保存状態の素晴らしいモザイク画を見ることができます。
これは一見の価値あり。
吹き抜けになっているので一階も見下ろすことができ、また向かいの壁や天井付近に描かれている絵もよく見えます。
私が行ったときは一部修復中だったので、一度完全な姿を見てみたいと思いました。
おすすめです。
アヤソフィアがある旧市街から新市街へ移動して、日本食レストラン「Tokyo」でランチです。
ガイドさんの話によると、トルコには日本食レストランはあまりないそうで、そのせいか値段がとても高く、例えばお味噌汁一杯1000円くらいするとか。
そんな中今回のメニューは、味噌汁はもちろん、焼肉、焼き魚、肉じゃがなどなかなか豪華。
これまで、コッテリ、ズッシリ系のが多かったので、ほっと一息つけた感じです。
イスタンブールは魚が美味しいから、ちゃんとした料理人がいれば、本格的な日本料理のお店もできると思うのですが、その料理人調達が難しいのかな~。
あとハラル(イスラム教の人が食べられるもの)の問題とかもあるのかもしれない。
ランチのあとは、世界一短い地下鉄テュネルに乗って今日宿泊するホテル「ペラ パレス ホテル ジュメイラ (Pera Palace Hotel Jumeirah)」へ向かいます。
はじめはレストランから歩いて駅まで行くはずでしたが、人がいっぱいなのでバスに乗車。
駅に着くとちょうど電車が来ていたので、ハヤティーさんが買っておいてくれた切符を自動改札機に通し乗り込みました。
車内にはけっこう乗客がいて、乗車距離は短いですが需要はあるようです。
すぐに出発した電車は、箱根登山鉄道のように急勾配の坂を上がっていきます。(だから乗る人が多いんだと思う)
そして、あっという間に次の駅の終点へ。ほんの1~2分の乗車でした。
電車を下りて駅舎を出ると、石畳の道が続きその両側に趣のある建物が並んで、とても異国情緒ある街並みが広がっていました。
しかし、散策はあとにして、まずはホテルへ。その間もワクワクするような路地が続いています。
イスタンブールの町はなんだかおもちゃのようで、宮崎駿監督の映画「魔女の宅急便」のキキが修行のために暮らしていた町にそっくり。
丘の上からの眺めとか、入り組んだ石畳の路地とか、高台の塔とか、路面電車とか、港とか・・そういうのが好きな人にはとても楽しく歩ける場所だと思います。
駅から10分ほどでホテルに到着しました。
「ペラ パレス ホテル ジュメイラ (Pera Palace Hotel Jumeirah)」は1892年創業の老舗ホテル。
かつて、アガサクリスティがここに宿泊し「オリエント急行殺人事件」を執筆したことでも知られています。
入り口からロビーに入ると、もう「そんな感じの雰囲気」に包まれ、思わずおとなしくしてしまう。
部屋の準備ができるまで少し時間があったので、まったくどこかのお城の中の部屋のような一室に移動し、ウエルカムドリンクとお菓子を頂きました。
今まで食べたトルコのお菓子やデザートというのは鼻血が出そうなほど甘かったですが、ここで出されたチョコレートはひかえめな甘さで作りも精巧。コーヒーもとても美味しくてさすが「ペラパレス」。ハヤティーさんも、ここのホテルのコーヒーはちゃんと作っていると言っていました。
さて、いよいよお部屋へ。
エレベーターを降りると真ん中が吹き抜けになった回廊があり、その周りに部屋が並んでいています。
部屋に入ると、思わずうわ~と言ってしまうようなかわいらしい内装で、テラスからはイスタンブールの街並みがパノラマで広がっていました。
決して広くはないですが、木の床に大きな窓、おちついた調度品はかなりステキです。
一通り感動した後、夜のディナークルーズの出発まではかなり時間があるので、さっそく町の散策にでかけました。
散歩の目標を「イスタンブール名物のサバサンドを食す」と定め、その屋台が集まるというガラタ橋を目指します。
ホテルからは地図を頼りに港が見える坂道を下っていきますが、何度か迷い、人に聞きながらなんとか近くの公園まで到着。
その公園からは、対岸の街並みとガラタ橋の全景が見渡せました。
公園を抜けて橋の方に歩いていくと、狭い通りに魚屋さんが軒を連ねる魚市場があり、さまざまな種類の魚がたくさん並んでいました。
買い物客や観光客でいっぱいでかなりの活気。
そしてその市場を抜けると、サバサンドの屋台がたくさんあり香ばしい匂いを振りまいていました。
よくテレビで見る船のお店は、橋を渡った反対側にあるらしいので、まずはそちらに行ってみることに。
橋の上に行くと、ここもまたすごい人。
欄干には地元の人たちがずらりと並んで釣竿を垂らし、魚を釣っています。
橋の真ん中を路面電車が、その両脇を車が走り、歩道は人でいっぱい。あまりの人ごみで、まっすぐ歩けないほどです。
橋の向こうには、夕日に映えたイェニ・ジャーミィが聳えとても美しい。
そのふもとを路面電車が走る光景は、イスタンブールらしい風景で絵になります。
やっとのことで対岸につき、船のサバサンド屋さんを見つけましたが、何重にもお客さんが取り囲んでいてすごい賑わい。
とてもそこに並ぶ気力はわいてこなかったので、さきほどの魚市場の近くの屋台で買うことにしました。
今度は橋の反対側を通って戻ります。
ここに来る前に、すでにサバサンドを食べた人から聞いたのですが、屋台によって骨を抜いてくれるところとそのままのところがあり、抜いているところのを買ったほうがいい(食べやすいから)ということだったので、それぞれの屋台の作業工程を物色。
やはり、そういう屋台は人気らしく人が集まっていたのですぐにわかりました。
パンの間に玉ねぎのスライスを敷いて、その上に大きな焼きたてのサバを載せます。そして塩とレモン汁をたっぷり振り掛けできあがり。
はじめて食べましたが、これは本当に美味しい!トルコの旅行中に食べたものの中で一番美味しかったかも。
ぜひ日本でも食べたいB級グルメです。
そろそろ時間もなくなってきたのでホテルへ戻ります。
帰りはほとんどが上り坂ですが、高い建物に挟まれた細い路地は歩いていてとても楽しい。
曲がり角を曲がると、路地の間に高い塔が突然現れました。
ランドマークのガラタ塔です。
その塔には上ることができるらしく、入り口には行列ができていました。
この夕暮れ時、上からの景色はさぞかし綺麗だろうな~。
今回は時間がなくて上れませんでしたが、また訪れる機会があればぜひ上まで行ってみたいです。
そこからしばらく歩くと、さきほど地下鉄で下りた場所へ着きました。
ホテルとは反対の方へ行ってみると、おしゃれなお店がたくさんあり、多くの人で賑わっています。
さすがヨーロッパサイドというだけあって、歩いている人も街並みもそんな雰囲気を漂わせ、スカーフをしている女性も少ない。
トルコはイスラムの国の中でも規律がゆるい方だそうですが、同じイスラム圏でも国や地域によってかなり違いがあるということを実感します。
ホテルに戻り、部屋のテラスに出ると夕暮れの美しいイスタンブールの町が見下ろせました。遠くにはモスクの影が浮かび、異国情緒満点です。
そして少し経つと日が沈み、今度は夜景が広がりました。
20時。
ボスポラス海峡を巡るディナークルーズへ出発です。
まずはホテルから船が出る港へ向かい、そこからキラキラに装飾された船に乗船。
中へ入ると、煌びやかな広間に所狭しとテーブルが並べられています。
私達は窓際の景色がよく見える席に案内されました。
いくつかの港に寄りながら進んでいくのですが、あっという間に船内は色々な国から来たお客さんでいっぱい。
近くの人の声もよく聞こえないほどの賑やかさです。
ベリーダンスのショーが始まると盛り上がりはピークに達し、みんなも音楽に合わせて体を動かしとっても楽しい。
堅苦しさは微塵もなく、いくら騒いでも(限度はあるが)お構いなしなので、会場中が本当にお祭り騒ぎでした。
そんなディナークルーズで出てきた料理は、前菜、サラダ、メイン(スズキをチョイス)、デザートなど。今回もボリューム満点です。
飲み物代は料金の中に含まれていて、もちろんお酒も飲み放題。(だからなおさら盛り上がる)
先ほどおやつにサバサンドを食べたので、あまりお腹が空いていなかったのですが、この雰囲気の中での食事はとても楽しく美味しかったです。
途中、船のデッキにも出て夜のイスタンブールの街並みを堪能したり、トルコ最後の晩餐にはふさわしい思い出に残る夕食となりました。
23時、ホテルに到着。
私達が船から下りたときもまだまだ宴会は続いていましたが、規則正しい日本人は午前様にならないうちにお開きです。
ホテルの部屋に入ると、寝る前のベッドメイク、ターンダウンがされていて、枕元にはチョコレートが置いてありました。
ターンダウンサービスを経験したのはこれが初めて。さすが老舗です。
あ~~もう2、3泊したい・・